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「even though」「even if」「even so」の使い分け方は?
「even though」、「even if」、「even so」は、どれも「~にもかかわらず」などと訳されて混同しやすい。しかし実際には、明確な違いがある。そこで、今後は混同することのないように、これら3つの表現の核となる違いを確認しよう。
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■even though
「even though」の意味は、「~だけれども」や「~にもかかわらず」だ。基本的に「although」や「though」と同じだが、それらと比べて「even though」の方が語られる内容をより強調する。
たとえば「Although it was raining, he went to the beach.」も、「Even though it was raining, he went to the beach.」も、日本語にすれば「雨が降っていたにもかかわらず、彼はビーチへ行った」となる。ただ、「even though」の方が、「(なんと)雨が降っていたにもかかわらず、(それでも)彼はビーチへ行った」のように、話者の驚きを表すことができる。
■even if
「even if」も「even though」と似たようなイメージがあるが、両者には厳格な違いがある。「even though」の後には事実が続くが、「even if」の後は仮定の話だ。
先ほどの「Even though it was raining, he went to the beach.」を例に取ると、「even though」の後の「it was raining(雨が降っていた)」は事実だ。そういう事実があるにもかかわらず、彼はビーチへ行ったという強調のニュアンスがある。
それに対して、「even if」に続く内容は事実とは限らない。「事実になるかもしれないし、ならないかもしれないが、もしこのような場合でも...」という仮定を示している。たとえば「Even if it rains, I’m going to go to the beach.」という文章の場合、「even if」以下の「it rains」は現時点のことではなく仮定の話だ。「雨が降るかもしれないし振らないかもしれない。それにもかかわらずぼくはビーチに行くつもりだ」という意味になる。
■even so
「even so」も「~にもかかわらず」や「それでも」などと訳されるが、「even if」や「even though」とは性格が異なる。「even if」と「even though」は後に続く内容と1つの文章を形成しているが、「even so」の後に続くのは独立した文章だ。「but」などと同じく接続詞の働きをする。
ニュアンスとしては、その前に述べた内容に対して、驚くべき事実を導くために使われると理解するといいだろう。例文で考えるとわかりやすい。
たとえば、「I studied very hard. Even so, I failed the exam.」の場合、「一生懸命勉強したにもかかわらず、(なんと)(予想に反して)(驚くべきことに)試験に失敗してしまった」となる。「even so」の代わりに「but」や「however」を使ってもほとんど意味は同じだが、「even so」の方が強調したニュアンスになることがわかるだろう。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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