マツダCX-60、予定の4倍超える受注 “直6”未経験者の30代以下が3割超

2022年9月17日 18:17

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記事提供元:エコノミックニュース

新型CX-60の8726台の受注内訳は、パワーユニット毎に、e-SKYACTIV PHEV:5%、e-SKYACTIV D:43%、SKYACTIV-D 3.3:37%、SKYACTIV-G 2.5:15%

新型CX-60の8726台の受注内訳は、パワーユニット毎に、e-SKYACTIV PHEV:5%、e-SKYACTIV D:43%、SKYACTIV-D 3.3:37%、SKYACTIV-G 2.5:15%[写真拡大]

 マツダは、新世代ラージ商品群第1弾である新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-60」のe-SKYACTIV D搭載モデルを、全国のマツダ販売店を通じて販売開始したと発表した、その他のパワートレーン搭載車は12月以降の販売開始を予定しているとも。

 CX-60は、直列6気筒エンジンを縦置きするプラットフォームと高出力パワートレーンがもたらす滑らかでパワフルな走りに加え、日本人の感性や美意識を反映した内外装デザイン、最新の環境・安全性能を高次元でバランスさせることを目指した、“旧くて新しい”とも云えるSUVだ。

 CX-60の国内販売台数の目標は2000台/月を計画だが、6月24日の予約受注開始から約2か月半で月販計画台数の4倍を超える8726台の受注となっており、マツダは、「計画を大きく上回る支持が得られた」と自画自賛する。

 直列6気筒エンジンは全長が長いためエンジン横置きのFF車に搭載できないことから、国産エンジンから90年代に絶滅した。しかし、横方向に余裕があるため吸排気のレイアウトに自由度があるため出力を稼ぎやすく、大型FR車に向くユニットだ。また、横方向に余裕があるため車格の割に前輪の切れ角が大きく出来、大型車の割に小回りが利くと言うメリットもある。

 4サイクル直列6シリンダーエンジンの各シリンダーの点火順序は1-5-3-6-2-4。パワーを求めた多気筒エンジンのひとつである直列6気筒だが、水平対向エンジンを除いたレシプロエンジンのなかでは振動の少ないエンジンとして知られる。

 それは、各シリンダーの点火が、いずれかの組み合わせであっても上死点にあったとき下死点に位置する組み合わせが無く、カウンターウエイトの取り付けなども比較的容易でバランスの取れたエンジンが多い構造となっているからだ。

 他のマルチシリンダーエンジンでは、位相が180度の直列2気筒や4気筒があり、1、2とか1-4、2-3という順に爆発する都合上、上死点と下死点が同じタイミングで訪れる。すると、コンロッドの角度差とサイドスラストが合わさり、振動を発生させてしまう。

 こんなことを知ってか知らずか、新型CX-60を予約受注期間に注文したユーザーのうち8割が、直列6気筒ディーゼルエンジンを選択しているという。

 もっとも多く選択された機種は、上質なスポーティさを表現したタンカラーの内装の「XD-HYBRID Premium Sports」で、インテリアの質感や、電動化された6気筒ディーゼルエンジンと後輪駆動ベースAWDを組み合わせた走りへの高い期待した結果か?。

 ボディカラーは雑味のないピュアな白さと、面による陰影表現を際立たせる金属質感を両立した新色の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」がいちばんの人気カラー。次いで「マシーングレープレミアムメタリック」、「ジェットブラックマイカ」が好評だ。

 CX-60を注文された顧客の特徴は、CX-5やCX-8からの買い替えのユーザーを中心にマツダ車からの乗り換えが57%、他社の車からの乗り換えが43%で、内20%の方が輸入車からの乗り換えだ。また、34%が30歳代以下の若い層であることも特徴だ。

 30代であるなら、当然「ストレート6」未経験者のはずで、あのシルキースムーズな回転フィールを知るはずも無い。さて、納車後の評価が楽しみな1台である。(編集担当:吉田恒)

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