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エイ・クライプシス 2023年春夏コレクション - 擬態し、美しい罠へと誘う“ハナカマキリ”に着想
エイ・クライプシス((A)crypsis)の2023年春夏コレクションが発表された。
■擬態し、美しい罠へ誘う“ハナカマキリ”がテーマ
エイ・クライプシスは、イー・ファン・チャンと、セイヴソン(Seivson)のデザイナーでもあるヅゥチン・シンが手掛ける台湾のメンズブランド。今季は、“悪魔”と称される大型ハナカマキリ「イドロマンティス・ディアボリカ」をテーマにコレクションを展開する。
ハナカマキリは、ラン科植物の花に“擬態”することで、花に集まる昆虫類を捕食する生物。本コレクションでは、強い攻撃性を秘めながら周囲の環境に溶け込むことで、獲物を知らず知らずのうちに美しい罠へと誘うハナカマキリのイメージを衣服で表現した。
■同系色のカラーで境界を曖昧に
コレクションのキーワードとなるのは、ブランド名でもある「crypsis(保護色)」。それぞれのルックは、ブラック、グレー、グリーンといった同系色のダークカラーで統一し、アイテム同士の境界を曖昧に。捻りの効いたシルエットを、あえて目立たないよう色に溶かしているのが面白い。
■異素材ドッキングの遊び
遊びのある異素材ドッキングの手法にも注目だ。たとえば、くすみグリーンに彩られたアウターは、ブルゾンにダウンベストが“擬態”したデザイン。ほかにも、フード付きのジャンパーとMA-1のスリーブを繋ぎ合わせたジャケットや、異素材で切り替えたスウェットなどが登場した。
■ストリートとクラシックの融合
今季も、様々なエレメントをミックス&マッチし、独自の世界観を築き上げるブランドの世界観は健在。ハナカマキリモチーフを胸にあしらった開襟シャツや、切りっぱなしのハーフパンツ、オーバーサイズのMA-1などストリートのテイストの洋服に、クラシカルなタッセル付きの革靴を投入しているルックがその好例だ。
■リズムを生み出す躍動的なディテール
また、躍動感を演出するディテールデザインも印象的。ワークパンツのポケットは大きく誇張されており、ジップの両端にはひらひらと風にたなびくストリングをプラス。ジャケットの裾部分にも紐を垂らし、動きのあるフォルムを作り出した。
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