ファンデリーは23年3月期1Q赤字、通期黒字転換予想据え置き

2022年8月1日 09:27

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ファンデリー<3137>(東証グロース)は7月29日の取引時間終了後に23年3月期第1四半期業績(非連結)を発表した。コロナ禍の影響などで全体として売上が伸び悩み、各利益は赤字で着地した。ただし通期の黒字転換予想を据え置いている。MFD事業の再成長への回帰、CID事業の損益改善、マーケティング事業の伸長を推進する方針だ。コロナ禍影響の緩和や積極的な事業展開で収益回復を期待したい。株価は安値圏でモミ合う形だが底固め完了感を強めている。第1四半期業績への反応は限定的だろう。出直りを期待したい。

■23年3月期1Q赤字、通期黒字転換予想据え置き

 23年3月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比14.6%減の6億74百万円、営業利益が17百万円の赤字(前年同期は13百万円の赤字)、経常利益が28百万円の赤字(同15百万円の赤字)、そして四半期純利益が28百万円の赤字(同29百万円の赤字)だった。コロナ禍の影響で全体として売上が伸び悩み、各利益は赤字で着地した。

 MFD事業は売上高が9.0%減の5億68百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が15.4%減の1億09百万円だった。コロナ禍に伴う外来患者減少などで病院等の紹介ネットワークを通じた新規顧客獲得が伸び悩んだ。CID事業は売上高が33.9%減の41百万円、利益が1億02百万円の赤字(同1億22百万円の赤字)だった。減価償却負担の減少で赤字縮小した。マーケティング事業は売上高が36.8%減の63百万円、利益が37.2%減の43百万円だった。業務受託案件が減少した。

 通期業績(非連結)予想は据え置いて売上高が22年3月期比2.5%増の32億円、営業利益が1億05百万円の黒字(22年3月期は1億77百万円の赤字)、経常利益が1億14百万円の黒字(同1億58百万円の赤字)、当期純利益が79百万円の黒字(同19億48百万円の赤字)としている。配当予想は復配の3円(期末一括)としている。

 セグメント別の計画は、MFD事業の売上高が22年3月期比0.5%増の24億58百万円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が1.7%増の5億27百万円、CID事業の売上高が4.1%増の2億42百万円で利益が4億83百万円の赤字(22年3月期は7億50百万円の赤字)、そしてマーケティング事業の売上高が12.3%増の5億円で利益が10.0%増の3億68百万円としている。

 MFD事業はプラス成長への回帰を目指す。22年4月から医療機関への訪問を再開し、さらに本社・大阪支社および新設した神奈川支社の3拠点で専任の担当者を配置した。CID事業は「AI旬すぐ」会員獲得や損益改善を推進する。電気調理鍋で手軽に料理できるミールキットの発売も開始した。マーケティング事業は第1四半期の案件が減少したが、受注が堅調であり、通期ベースでは過去最高を目指す。コロナ禍影響の緩和や積極的な事業展開で収益回復を期待したい。

■株価は底固め完了

 株価は安値圏でモミ合う形だが底固め完了感を強めている。第1四半期業績への反応は限定的だろう。出直りを期待したい。7月29日の終値は291円、今期予想PER(会社予想のEPS12円49銭で算出)は約23倍、今期予想配当利回り(会社予想の3円で算出)は約1.0%、前期実績PBR(前期実績のBPS99円25銭で算出)は約2.9倍、時価総額は約19億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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