6月のバイト時給、プラスが続く リクリートは2カ月連続で過去最高

2022年7月15日 08:05

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 求人サイトを運営する各社が6月度のパート・アルバイト時給動向を発表し、飲食業界を中心に旺盛な求人需要が続いていることが分かった。

【前月は】5月のバイト時給、プラスが続く リクリートやディップで過去最高を更新

■アイデムは東西日本ともにプラス

 6日、アイデムが2022年6月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比14円増の1,100円。このうち関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同10円増の1,124円だった。

 大分類の職種ではその他(東日本の平均時給:1,094円、前年同月比:26円減、以下同じ)のみマイナス。プラスだった職種では事務職(1,086円、29円増)、飲食サービス職(1,035円、45円増)、製造関連・ドライバー職(1,145円、93円増)、清掃・メンテナンス職(1,111円、24円増)で大きく伸びた。

 西日本エリアの平均時給は同12円増の1,044円。このうち関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均時給は同16円増の1,061円だった。大分類の職種では多くでプラス。特に専門・技術職(西日本の平均時給:1,233円、前年同月比:39円増、以下同じ)、事務職(1,020円、24円増)、飲食サービス職(1,013円、45円増)、製造関連・ドライバー職(1,044円、38円増)で大きく伸びた。その他(1,071円)のみが前年同月比変わらずだった。

■マイナビは14カ月連続でプラス

 13日、マイナビが6月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比23円増の1,144円となり、14カ月連続でプラス。

 職種別で時給が上がったのはカウンター業務が1,161円(前年同月比:202円増、以下同じ)、家電量販店が1,332円(245円増)、携帯販売が1,507円(186円増)。家庭教師が1,810円(326円増)、塾講師が1,350円(118円増)、営業が1,451円(104円増)。SE・プログラマが1,485円(189円増)、その他クリエイティブ・編集が1,330円(246円増)。その他医療・介護・保育が1,128円(120円増)、テレフォンアポインター・テレマが1,525円(1476円増)、搬入・搬出・会場設営が1,560円(410円増)。その他工場・倉庫・建築・土木が1,320円(127円増)、構内作業・フォークリフト・溶接が1,423円(218円増)、食品製造・加工が1,127円(128円増)。その他配送・引越・ドライバーが1,144円(143円増)、新聞配達・ポスティングが1,180円(107円増)など。

 反対に時給が下がったのはWEB/グラフィックデザイン・POP制作が1,180円(108円減)、医療専門職が1,369円(160円減)、薬剤師・登録販売者が1,435円(246円減)など。

 地域別では北海道・東北が前年同月比31円増の1,004円、関東が同6円増の1,221円、甲信越・北陸が同4円増の1,068円、東海が同41円増の1,107円、関西が同39円増の1,142円、中国・四国が同38円増の1,004円、九州・沖縄が同60円増の1,144円となり、全ての地域でプラスに。

■リクルートは2カ月連続で過去最高を更新

 14日、リクルートのジョブズリサーチセンターが6月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比20円増の1,127円となり、14カ月連続でプラスが続くとともに、5月に続いて2カ月連続で過去最高時給を更新した。飲食分野で夏の繁忙期に備えて採用が増えているという。

 職種別で時給が上がったのは、カーディラーが1,091円(前年同月比:75円増、以下同じ)、洗い場・パントリーが1,068円(65円増)。組立工が1,172円(71円増)、電話応対が1,246円(71円増)、コールセンタースタッフが1,516円(67円増)。プログラマ・エンジニアが1,239円(73円増)など。

 反対に時給が下がったのは、アパレル販売が1,029円(158円減)、警備員・監視員・パーキングスタッフが1,111円(38円減)。看護師が1,735円(45円減)、保育士が1,438円(192円減)、幼稚園教諭が1,113円(284円減)など。

 地域別では首都圏が前年同月比18円増の1,175円、東海が同16円増の1,036円、関西が同15円増の1,096円となり、3地域ともにプラス。関東と東海が過去最高時給を更新、関西は2022年4月の最高時給と同額になった。

■ディップは18カ月連続でプラス

 同日、ディップが6月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比38円増の1,211円となり、18カ月連続でプラス。またアルバイト・パートの求人件数は約27万1,000件で前年同月比1.6倍となった。

 職種別で時給が上がったのは、オフィスその他が1,243円(前年同月比:32円増、以下同じ)、専門事務が1,198円(34円増)。IT・クリエイティブ/クリエイターその他が1,524円(329円増)、編集・制作・撮影が1,045円(73円増)、調査業務が1,496円(224円増)。携帯・家電販売が1,514円(94円増)、キャンペーン関連が1,526円(125円増)、旅行が1,229円(74円増)、美容・理容・メイクが1,052円(78円増)。職業の仕分け・検品・梱包が1,230円(130円増)、建築系が1,578円(199円増)、工場・製造その他が1,265円(188円増)など。

 反対に下がったのは薬剤師・登録販売者・薬局が1,308円(76円減)、イベントその他が1,192円(130円減)、イベント関連が1,518円(288円減)、モデル・エキストラ・芸能関連が1,430円(910円減)。塾講師・家庭教師が1,659円(74円減)、教師・講師・インストラクターが1,586円(121円減)など。

 地域別では関東が前年同月比40円増の1,256円、東海が同44円増の1,172円、関西が同47円減の1,216円、九州が同128円増の1,144円となった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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