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ロシアが事実上のデフォルト、その影響は?
●ロシアが事実上デフォルト
6月26日、ロシアは外貨建て国債について利払い猶予期間の期限を迎えたが、利払いが行われず、事実上のデフォルトとなったと、ロイター通信などが報じている。ロシアの対外債務不履行は1918年以来で、約1世紀ぶりとなる。
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5月27日に利払い期限を迎えていたが、30日間の猶予期間となっていた。
ロシア軍のウクライナ侵攻を受け、西側諸国による経済制裁によりロシア国債のデフォルトの危機が高まっていたが、ついに事実上のデフォルトとなった。
警戒されていたデフォルトが現実のものとなったことで、世界経済への影響はさらに深刻な状態へとなってしまうのか?
●なぜデフォルトになったのか
ロシアは、5月27日期限の約1億ドル相当(135億円)の外貨建て国債の利払いを支払っていると主張している。
経済制裁の影響で、国債保有者に届かなかったことで、デフォルトとなった。ロシア側は資金もあり、返済の意思も示しているが、届かなかったことでデフォルトとなる異例のケースとなった。
今後、ロシア側と投資家との訴訟に発展する可能性も高いが、債権の種類や係争地によって対処の仕方が違うため、さらに混乱を招く事態になり得る。
●世界的な金融危機に?
デフォルトの報道を受けて、ロシア通貨のルーブルは2%下落したが、すぐに持ち直した。マーケットには大きな混乱は今のところない。
ロシアにとっては、海外からの資金調達の手段が断たれ、経済の停滞が長引く恐れがある。
一方、鈴木財務相は会見で、日本の対外債券投資全体におけるロシア向けの投資割合は限定的であることから、損失も限定的との見方を示している。
確かに、日本での影響は限定的であるが、ロシア国債を組み入れている投資信託などは格付けが下げられるリスクもあり、対岸の火事ではない。
今回のデフォルトで終わるわけではなく、利払い期限を迎えるたびにこの問題は続く。戦争にも終わりが見えないが、デフォルト問題も泥沼化の様相を呈している。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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