映画『PLAN 75』倍賞千恵子主演、75歳から“自らの生死を選択できる制度”その是非を描く

2022年6月2日 11:28

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記事提供元:ファッションプレス

 映画『PLAN 75』が、2022年6月17日(金)よりロードショー。主演は倍賞千恵子、脚本・監督は早川千絵が務める。

■75歳から“生死を選択できる制度”と翻弄される人々を描く

 映画『PLAN 75』は、是枝裕和が初めて総合監修を務めたオムニバス映画『十年 Ten YearsJapan』の一篇『PLAN75』を新たに構築、キャストを一新した作品。早川千絵監督のオリジナル脚本による、自身初の長編映画となっている。

物語の舞台となるのは、超高齢化社会に対応すべく、75歳以上が自ら生死を選択できる制度<プラン 75>が施行された日本。年齢による命の線引きというセンセーショナルなモチーフを打ち出しつつも、懸命に生きる人々の姿を、繊細かつ丁寧に描いた。

■カンヌ国際映画祭でカメラドール スペシャル・メンション(特別賞)に

 映画『PLAN 75』は、第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門へ正式出品。カメラドール スペシャル・メンション(特別賞)に輝いた。日本人監督作品が「ある視点」部門に出品されるのは、2017年の黒沢清監督『散歩する侵略者』以来5年ぶり、カメラドール スペシャル・メンション(特別賞)の授与は日本人監督初の快挙となる。

また、第75回カンヌ国際映画祭では、是枝裕和監督初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』が「コンペティション部門」に正式出品され「最優秀男優賞」など2冠を果たしているが、日本製作の映画は『PLAN 75』のみだ。

 監督を務めた早川千絵は、以下のようにコメント。
「すべての映画監督に最初に撮る一本目の映画があります。誰にとっても最初の一本目というのは思入れが深く、特別なものだと思うのですが、私にとっての特別で大切な一本目の映画をカンヌに呼んでいただき、評価してくださって本当にありがとうございます。『PLAN 75』という映画は今を生きる私たちに必要な映画であると言ってくれた方がいました。その言葉が心に深く響いています」

■主演は倍賞千恵子

 主人公・角谷ミチ...倍賞千恵子

夫と死別してひとりで暮らす78歳の女性。高齢を理由に清掃の仕事を解雇され、住む場所をも失いそうになり、<プラン 75>の申請を検討し始める。主演を務める倍賞千恵子は、脚本を読み「最初は“酷い話”だと思ったのですが、物語の終盤でミチがある選択をする姿が描かれており、そこにものすごく心打たれ、惹かれて…それだけで出演を即決しました」と振り返る。

 ヒロム...磯村勇斗

市役所の<プラン 75>の申請窓口で働く職員。映画『ヤクザと家族 The Family』、『東京リベンジャーズ』、『劇場版 きのう何食べた?』やドラマ「サ道」などに出演し、2022年の日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した磯村勇斗が演じる。

 瑶子...河合優実

死を選んだお年寄りに“その日”が来る直前までサポートするコールセンタースタッフ。<プラン 75>に強い疑問を抱いていく。映画『サマーフィルムにのって』、『由宇子の天秤』で多くの新人賞を獲得している新鋭・河合優実が担当。

 マリア...ステファニー・アリアン

フィリピンから単身来日した介護職員。幼い娘の手術費用を稼ぐため、より高給な<プラン 75>関連施設に転職する。『メランコリック』のステファニー・アリアンが務める。

 出演者にはその他にも、『燃えよ剣』やNHK 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などに出演するたかお鷹、ドラマ「あなたの番です」の大方斐紗子、俳優・演出家として活躍する串田和美らが名を連ねる。

■<映画『PLAN 75』あらすじ>

 少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン 75>が国会で可決・施行された。様々な物議を醸していたが、超高齢化問題の解決策として、世間はすっかり受け入れムードとなる。

夫と死別してひとりで慎ましく暮らす、角谷ミチは78歳。ある日、高齢を理由にホテルの客室清掃の仕事を突然解雇される。住む場所をも失いそうになった彼女は<プラン 75>の申請を検討し始める。一方、市役所の<プラン 75>の申請窓口で働くヒロム、死を選んだお年寄りに“その日”が来る直前までサポートするコールセンタースタッフの瑶子は、このシステムの存在に強い疑問を抱いていく。また、フィリピンから単身来日した介護職のマリアは幼い娘の手術費用を稼ぐため、より高給の<プラン 75>関連施設に転職。利用者の遺品処理など、複雑な思いを抱えて作業に臨む日々を送る。果たして、<プラン 75>に翻弄される人々が行く着く先で見出した答えとは―――。

【詳細】
映画『PLAN 75』
公開日:2022年6月17日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
脚本・監督:早川千絵
出演:倍賞千恵子、磯村勇斗、たかお鷹、河合優実、ステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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