VW、新型PHV「Passat GTE Variant」発表　EV航続距離を延長

　フォルクスワーゲン ジャパンは、2021年4月より導入した新型「Passat（パサート）」シリーズに、新たなパワートレインとしてプラグインハイブリッドシステムを採用した新型「Passat GTE Variant（パサート ジーティーイー　ヴァリアント）」を発表した。同日より2022年生産割当分の販売を開始した。グレードは2グレードで展開し、価格は634万5,000 円～683万8,000 円（消費税込）。

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　新型「Passat GTE Variant」の特徴は、先代モデルのバッテリーと比べて容量を約30％増強し、9kWhから 13.0kWhとしたことだ。EVモードでの航続距離は57km（WLTCモード）となり、近距離の用事であれば、EVモードのみで移動可能だ。

　エンジンとモーターの両方を使う「GTEモード」が選択できるほか、「ハイブリッドモード」では、走行中に回生エネルギーからバッテリーに充電できる。

　パワートレインは、115kW/156PS 5,000～6,000rpmで発生、最大トルク250Nmは1,550～3,500rpmという幅広い回転域の1.4TSI ガソリンエンジンと、85kW/116PS、最大で330Nmのトルクを発揮する電気モーターを組み合わせる。

　注目すべきは、ガソリンエンジンがかなり低回転から最大トルクを発揮することだろう。この低回転高トルクエンジンとモーターとの組み合わせは、走行性能に期待を抱かせる。モーターもEVモード選択時では滑らかな加速、GTEモードなら強力な加速と、モード選択で変化するという。

　モーターは走行用だけでなく、バッテリー充電用のオルタネーターや、エンジン始動時のセルモーターとしての役目も果たす。

　安全装備は、最新の運転支援システムを全車種標準装備に設定。同一車線内全車速運転支援システムは、従来の渋滞時追従支援システムをさらに進化させ、ドライバーの高速道路での負担を軽減する。

　またLEDマトリクスヘッドライトを装備。前走車や対向車がいても配光を変化させ、ドライバーが最大限明るさを得られるよう工夫。ハンドル操作によってヘッドライトの配光方向が変わる、ダイナミックコーナリングライトも装着しており、夜間走行の負担を軽減する。

　半導体供給不足などの影響により、年内の供給量は50台程度の見込みという。（記事：小泉嘉史・記事一覧を見る）