関連記事
どちらも同じ「間違い」? 「mistake」と「error」の違い
前回は同じようで微妙に違う「stop」と「quit」を取り上げたが、今回も違いがわかりにくい2つの単語を取り上げよう。「mistake」と「error」だ。日本語にするとどちらも「間違い」「誤り」「ミス」だが、言い換えの聞かない場合もあるので、その違いに注意してほしい。
【こちらも】「stop」と「quit」の微妙な違いを理解して、英語力をワンランクアップ
■mistake
「mistake」は動詞としても用いられる単語だが、ここでは名詞について詳しく見ていこう。
名詞の「mistake」の例を挙げると、「We all make mistakes.(我々はみな間違いを犯す)」のようになる。「間違い」や「誤り」といった意味でおなじみの単語だが、その基本的なニュアンスは「望まない結果をもたらした言動、決定、判断」といった感じだろうか。
簡単に言えば、うっかりミスである。自分でもミスしたことを認識しているケースが「mistake」で、知識の欠如などで自分の誤りを自分で認識できないケースでは、「mistake」ではなく後述する「error」を用いる。
名詞の「mistake」はしばしば動詞「make」とセットで用いられる。ここで注意したいのが「mistake」は可算名詞であることだ。単数形で用いる時は「a」か「the」を付けることを忘れないように。例としては、「Did you make a mistake?」といった感じだ。
■by mistake
名詞の「make」を使ったフレーズで覚えておきたいのが「by mistake」だ。「I deleted the photo by mistake.(うっかり写真を消去してしまった)」のように、やはり「うっかり」犯したミスというニュアンスを持つ。「by accident」と言い換えてもほぼ同じ意味になるように、偶発的な出来事を表すわけだ。
■error
「error」も「間違い」や「誤り」という意味の名詞だが、「mistake」とは若干異なる意味合いを持つ。
まず、「error」は「mistake」よりもかなりフォーマルな言葉なので、話し言葉より書き言葉でよく用いられる。ちなみに、「error」の動詞形は「err」であるが、さらに格式張った言葉で日常会話ではほぼ用いられない。「To err is human.(間違いを犯すのが人間というものだ)」のように、ことわざとして使用するぐらいだろう。
「error」の意味合いは、「mistake」のようなうっかりミスなどではなく、前述したように知識の欠如によって生じた誤りのことを示す。また、基準やルールから外れた、また、起こるべきことが起こらなかったことの結果として生じる誤りのことを「error」と呼ぶ。
コンピューターが正常に動作しない場合、「Computers make errors.」とは言うが、「Computers make mistakes.」とは言えない。人は「mistake」の主語になれるが、うっかり間違うことのないコンピューターは「mistake」の主語になれないわけだ。
■error of/in judgement
「error」を使ったフレーズで覚えておきたいのが、「error of judgement」、もしくは、「error in judgement」だ。正常に判断(理解)できずに誤りを犯してしまった時などに用いるフレーズである。たとえば、「It was an error of/in judgement not to tell me you broke the computer.(コンピューターを壊したことを私に報告しなかったのは、判断ミスだったな)」のように使用する。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
スポンサードリンク