トヨタ、米国で304ps+4WDカローラの究極スポーツモデル「GRカローラ」発表

2022年4月3日 16:38

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

1618cc直列3気筒インタークーラーターボ、最高出力304ps(224kW)/6500rpm、最大トルク37.7kg.m(370Nm)/3000-5550rpmを発揮するエンジンが、前後駆動力可変システム採用のスポーツ4WDシステムを介して4輪を駆動するスポーツ4WD「GRカローラ」

1618cc直列3気筒インタークーラーターボ、最高出力304ps(224kW)/6500rpm、最大トルク37.7kg.m(370Nm)/3000-5550rpmを発揮するエンジンが、前後駆動力可変システム採用のスポーツ4WDシステムを介して4輪を駆動するスポーツ4WD「GRカローラ」[写真拡大]

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、米国カリフォルニア州ロングビーチにて、フォーミュラドリフト開幕戦前日にあたる現地時間3月31日、新型GRカローラを世界初披露した。日本での発売は2022年後半を予定している。

 1966年に誕生した初代カローラ以降、時代と共に変わりゆくユーザーのライフスタイルに応える恰好で、カローラもセダンやワゴン、ハッチバックやリフトバック、SUVなどバリエーションを拡大してきた。そして今回、GRカローラが走り・機能性を凝縮したスポーツカーとしてラインアップに加わったわけだ。

 歴代カローラはトヨタ車としてWRC初優勝を飾った「TE25カローラ」や、その後1000湖ラリーを制した「カローラ・レビン」など、「モータースポーツを起点としたトヨタのクルマづくり」の礎を築き、その走りを多くのユーザーに支持されてきた。今回、ラリーストでもあるモリゾウことトヨタ社長の豊田章男の強い思いで、GRカローラの開発が始まったという。

 開発にあたり、モリゾウ自らドライバーとして出走する、「水素エンジンカローラによるスーパー耐久シリーズ参戦」を通じ、レースという極限の環境下で車両を総合的に鍛えた。また、シーンを選ばない走りを追及し、サーキットはもちろん、負荷の高いダートや雪道においても走り込みを実施。マスタードライバーのモリゾウ、レーシングドライバーの石浦宏明選手、全日本ラリーチャンピオン勝田範彦選手、社内の評価ドライバーなど、多様なドライバーが走り込みを行ない、徹底的に鍛え上げた。

 パワーユニットはGRヤリスにも搭載した1.6リッター直列3気筒インタークーラーターボエンジンを強化して搭載し、最高出力224kW(304ps)を達成。同じくGRヤリスに搭載されたスポーツ4WDシステムGR-FOURをGRカローラ仕様に最適化して搭載し、限界領域でも安心・安全にコントロールできるクルマへと仕上げた。

 また、カローラスポーツのボディを基本骨格とすることで、ロングホイールベースが生み出す高速安定性を受け継ぎ、トレッドをフロント60mm、リヤ85mm拡大することにより高い旋回性能を実現した。

 ボディは基本骨格としたカローラスポーツと比較し、フロントフェンダーを片側20mm、リヤフェンダーを片側30mm拡大。ワイドなスタンスで、野性味のある走りを予感させる。また、1.6リッターターボエンジンを高出力化するため装備した3本出しマフラーが、GRカローラの力強くスポーティなリヤビューを強調する。

 ショートストロークのシフトレバーを採用し、ステアリングから自然に腕を下した位置に配置。ドリフト走行など限界域での車両コントロール用途を視野に、パーキングブレーキには手引き式を採用しました。また、GR車両専用に開発したFull TFTメーターを新規採用。レーシングカーをお手本にプロドライバーの意見を取り入れ、スポーツ走行時の視認性を高めた。

 絶対的な運動性能をつかさどる駆動システムは、GRヤリスと同じ電子式多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載。今回、駆動配分を制御する4WDモードと、アクセル応答性やステアリングなどを制御するドライブモードを分けたことで、ドライバーの好みや走行環境に応じた選択を可能にした。さらに、ブッシュのピロボール化、スプリング、アブソーバー、アライメントの最適化にも取り組み、余すところなくGR-FOURの最適駆動力配分を路面に伝達。圧倒的な旋回性能を実現した。

 ドライバーの操作へ俊敏に反応する走りを目指し、ボディ剛性を強化。元町工場 GR Factoryにおいて生産することで実現する高剛性基本骨格に加え、リヤホイールハウス間や床下トンネル、タンク前の床下にブレースを追加することで、操縦安定性能を高めている。また、安定した制動力とコントロール性を実現する対向キャリパーブレーキを搭載。サーキット走行時の安心感を確保した。

 最後に主要な諸元を列記する。ボディ寸法は全長×全幅×全高4415×1850×1480mm、ホイールベース2640mm。重量1475kg。エンジンは、1618cc直列3気筒インタークーラーターボ、最高出力304ps(224kW)/6500rpm、最大トルク37.7kg.m(370Nm)/3000-5550rpm。トランスミッション6MT、駆動方式4WD。サスペンション前マクファーソンストラット、後ダブルウイッシュボーン。タイヤ&ホイール、235/40R18(Michelin Pilot Sport)+18インチアルミ。価格・販売方法などは未発表、日本での発売発表は本年末。(編集担当:吉田恒)

■関連記事
「AUTOMOBILE COUNCIL 2022」4月15日開幕 MAZDAが初公開モデル2台出展
トヨタグループ取引先6万社。コロナ、地震、戦争、サイバー攻撃、中小製造業への影響大きく
いまさら聞けないクルマの「ADAS」って何だ 新製品でデンソー(トヨタ)が競合を一蹴 市場をリードか?

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事