1月のバイト時給、求人各社ともプラス 事務・飲食・サービス職種で上昇

2022年2月17日 08:31

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 求人サイトを運営する各社が2022年1月度のパート・アルバイト時給動向を発表し、事務、飲食、サービスを中心に時給が大幅アップした職種が増えていることが分かった。

【前月は】12月のバイト時給は引き続き上昇 求人サイト運営各社で過去最高更新も

■アイデムは西日本が大幅時給アップ

 9日、アイデムが1月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比1円増の1,190円。このうち関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同6円増の1,215円だった。

 大分類の職種では7業種中、専門・技術職(東日本の平均時給:1,560円:前年同月比:62円減、以下同じ)のみマイナス。プラスだった職種では、事務職(1,072円、38円増)、飲食サービス職(1,026円、35円増)、製造関連・ドライバー職(1,103円、47円増)などで大きく時給が伸びた。

 西日本エリアの平均時給は同181円増の1,269円。このうち関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均時給は同175円増の1,289円だった。大分類では7職種全てプラス。特に専門・技術職(1,715円、370円増)で大きく時給が伸びた。

■マイナビは9カ月連続でプラス

 14日、マイナビが1月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比21円増の1,127円となり、9カ月連続でプラスとなった。

 職種別で時給が上がったのは家電量販店が1,222円(前年同月比:168円増、以下同じ)、ルートセールスが1,317円(331円増)、SE・プログラマが1,588円(183円増)、その他クリエイティブ・編集が1,346円(286円増)、その他医療・介護・保育が1,158円(152円増)、保育士が1,453円(219円増)、薬剤師・登録販売者が1,438円(368円増)、インストラクターが1,329円(302円増)、ワゴン販売・売り子が1,353円(223円増)、その他オフィスワークが1,416円(215円増)、事務・データ入力・受付が1,281円(112円増)など。

 反対に時給が下がったのは、その他教育が1,175円(112円減)、営業が1,335円(267円減)、イベント企画・運営が1,399円(143円減)、医療専門職が1,446円(250円減)、その他飲食フードが978円(110円減)など。

 地域別では北海道・東北が前年同月比23円増の980円、関東が同20円増の1,215円、甲信越・北陸が同48円増の1,040円、東海が同9円増の1,067円、関西が同20円増の1,113円、中国・四国が同13円増の972円、九州・沖縄が同24円増の977円となり、全ての地域でプラスだった。

■リクルートは10カ月連続で前年同月比プラス

 15日、リクルートの調査研究機関ジョブズリサーチセンターが、1月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比39円増の1,105円となり、10カ月連続でプラスとなった。

 職種別で時給が上がったのは化粧品販売が1,053円(前年同月比:44円増、以下同じ)、キャンペーンスタッフが1,301円(50円増)、ホールスタッフが1,070円(43円増)、ファストフードが1,041円(42円増)、洗い場・パントリーが1,040円(43円増)、組立工が1,144円(43円増)構内作業(フォークリフト等オペレータ)が1,309円(67円増)、コールセンタースタッフが1,415円(64円増)、データ入力が1,254円(51円増)、財務・会計・経理系職が1,167円(72円増)、テレフォンアポインターが1,326円(132円増)、歯科衛生士・歯科技工士が1,527円(67円増)、美容師・理容師が1,125円(59円増)など。

 反対に時給が下がったのは、宿泊施設関連(旅館・民宿)が1,079円(21円減)、ドライバー(中型・大型・バス・タクシー)が1,147円(54円減)、営業が1,278円(79円減)、塾講師が1,498円(40円減)など。

 地域別では首都圏が前年同月比5円増の1,150円、東海が同14円増の1,021円、関西が同8円増の1,086円となり、3地域ともにプラスだった。事務系やフード系の職種で時給が伸びており、3月の卒業によるアルバイトの退職を控えて、新規の採用に注力しているようだ。

■ディップは13カ月連続で前年同月比プラス

 同日、ディップが1月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比53円増の1,206円となり、13カ月連続でプラスとなった。またアルバイト・パートの求人件数は約26万9,000件で、21年12月から5.9%増加した。

 職種別で時給が上がったのは、受付・秘書が1,326円(前年同月比:138円増、以下同じ)、IT・クリエイティブ/クリエイターその他が1,321円(182円増)、編集・制作・撮影が1,191円(184円増)、SE・PG・エンジニア・運用が1,432円(259円増)、薬剤師・販売登録者・薬局が1,439円(137円増)、専門職・その他が1,281円(252円増)、調査・モニターその他が1,421円(262円増)、居酒屋・バーが1,249円(98円増)、レジャー・娯楽施設が1,379円(398円増)、仕分け・検品・梱包が1,301円(239円増)、運送・ドライバー・配達が1,228円(139円増)、軽作業・物流その他が1,198円(134円増)、警備・車両誘導が1,163円(114円増)、建築系が1,665円(376円増)、建設・土木その他が1,590円(475円増)、製造系が1,404円(357円増)、技能系が1,445円(242円増)、工場・製造その他が1,332円(271円増)など。

 反対に下がったのは、営業・企画営業が1,294円(25円減)、歯医者・歯科衛生士・歯科助手が1,233円(37円減)、イベントその他が1,222円(285円減)、イベント関連が1,637円(167円減)、モデル・エキストラ・芸能関連が1,506円(932円減)、パチスロが1,330円(154円減)、旅行が1,164円(152円減)、エステ・リラクゼーションが1,061円(108円減)、塾講師・家庭教師が1,567円(218円減)、教師・講師・インストラクターが1,483円(289円減)などがある。

 地域別では関東が前年同月比29円増の1,229円、東海が同91円増の1,154円、関西が同18円減の1,236円、九州が同163円増の1,166円で、関西のみわずかにマイナスだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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