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子どもは大人の言うことを聞いて当然という思い込み
今回は「親から子どもへの正しい頼み事の仕方」というテーマで話していく。頼み事という仰々しいが、「おもちゃを片付けてほしい」や「ゲームの前に宿題をやってほしい」というのも立派なお願いだ。普段何気なくやっている頼み事の仕方が、親子の信頼関係の構築に大きな影響を与えている。
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■頼み方で親子の信頼関係を作ることができる
頼み事は本来相手への信頼から生まれるものである。「資料をコピーしてほしい」というのでも、相手は間違いない仕事をしてくれるという信頼があるからこそ、頼めるのだ。
子どもは常に親から一人前に見られたい、成長したいという欲求がある。自分でできることは自分でしたいし、時には自分でできないことすらやろうとする。そんな子どもにとって親から信頼を持って頼み事をされることは、この上ない喜びなのだ。
しかし、親から子どもへの頼み事は他の場合と異なる様相を呈することがある。それは信頼とは正反対の不信から生まれる、命令のような頼み事だ。「宿題をしなさい」と相手に選択権を与えない命令は、親からの信頼を感じさせず子どもにとって不快でしかない。このような頼み方は親子の信頼関係を壊しかねないが、多くの人が無意識に行っている。
■言いたいことは端的に伝える
頼み事の時は、特に端的に伝えるように心がけよう。何をしてほしいのかを明確にして、それだけをまずは伝えなければならない。
よく理由を長々と付け足してしまうことがあるのだが、理由は聞かれてからでも構わない。頼み事の内容自体があまり気の乗らないものである時には、それが長々と続いてしまうと更にやる気が削がれてしまう。まずは端的にやることを伝えよう。
■子どもの事情を汲み取る
どんなに小さな子どもであっても事情がある。例えば「今やっている遊びを最後までやりたい」という事情は、大人にとっては取るに足りないものかもしれない。しかし、子どもにとっては最後までやり抜いた経験は、将来困難な状況を切り抜くための自信になる。それに比べたら大人の事情の方が取るに足りないものかもしれない。
たとえ理解できなかったとしても、子どもにも事情があることを常に念頭に置いて頼み事をしよう。常に大人や親が正しいと言うのは思い込みである。子どもは自分を対等に扱ってくれる大人に、信頼を置くことができる。(記事:双風サキ・記事一覧を見る)
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