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百貨店とSCの11月売上、ともにプラスに 新型コロナの鎮静化が影響
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2021年11月度の売上高を発表し、新型コロナの影響が落ち着きつつあることで百貨店は2カ月連続、ショッピングセンターは4カ月ぶりに前年同月比プラスとなったことが分かった。
【前月は】百貨店とSCの10月売上、百貨店は3カ月ぶりプラス SCはマイナス続く
■百貨店は2カ月連続でプラス
23日、日本百貨店協会が2021年11月の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)8.1%増の4,497億2,371万3,000円で、2カ月連続でプラスとなった。さらに新型コロナウイルスの影響がない前々年比は7.4%減で、10月の同22.0%減から大きく改善している。
商品別では高額商品が引き続き好調だったことに加えて、気温が低下したため防寒用品を中心に衣料品が好調だった。さらに進物需要の和洋菓子、お節料理やクリスマスケーキの予約もネット通販を中心に順調だったという。
■婦人服・洋品や美術・宝飾・貴金属などが2桁割合の増加
都市別では全てプラスで、特に札幌(前年同月比:29.5%増、以下同じ)、東京(10.0%増)、名古屋(12.1%増)、京都(10.6%増)、大阪(11.5%増)、神戸(11.4%増)で2桁割合の増加。都市以外の地区では、8地区中5地区がプラス。特に四国(8.6%増)、九州(5.8%増)で伸びた。反面、北海道(2.1%減)、東北(0.6%減)、中国(1.1%減)の3地区でマイナスだった。
商品別売上高では、婦人服・洋品(13.1%増)、身の回り品(16.1%減)、美術・宝飾・貴金属(19.4%増)、菓子(15.8%増)、食堂・喫茶(14.2%増)で2桁割合の増加。一方、その他雑貨(5.0%減)、家電(6.2%減)、生鮮食品(2.0%減)などでマイナスとなっている。
■ショッピングセンターは冬物衣料品が好調
同日、日本ショッピングセンター協会が2021年11月のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比1.3%増の5,084億3,192万9,000円で、4カ月ぶりにプラスとなった。
業種別では10月から気温低下が続いたことで、冬物商品や靴、バッグなどが好調。緊急事態宣言の解除にともない飲食分野ではディナータイムの客足に戻りが見られたという。
■地方は西日本で厳しい状況が続く
売上のうち、テナントが前年同月比1.5%増の4,094億6,190万7,000円。キーテナントが同0.5%増の989億7,002万2,000円となり、テナントは全体同様に4カ月ぶりにプラス。キーテナントは2カ月連続でプラスだった。
大都市は13都市中9都市がプラス。特に札幌市(前年同月比:22.7%増)が大きく伸びたほか、神戸市(5.0%増)、福岡市(5.8%増)で伸びが大きめだった。反対に横浜市(0.8%減)、川崎市(1.0%減)、名古屋市(1.1%減)、京都市(2.3%減)の4都市がマイナスだった。
その他の地域は、9地域中4地域でプラス。北海道(27.7%増)で大きく伸びたほか、東北(2.5%増)、関東(0.6%増)、中部(2.9%増)と主に東日本でプラスに。一方、北陸(1.2%減)、近畿(1.5%減)、中国(0.1%減)、四国(2.5%減)、九州・沖縄(0.9%減)と西日本でマイナスだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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