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「already」と「just」の違いは? 英語の時を表す副詞の使い方
英語の「already」、「just」、「still」、「yet」と言えば時を表す副詞だが、基本語彙ではあるものの、正しく使い分けることができる人は意外と多くない。特に初学者にとっては混同しやすいこれらの副詞について、どのような場面で使うのが適しているのかを整理しておくことは大切だ。
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1度にすべてを説明することは難しいので、今回は、これら時の副詞の基本概念と、「already」と「just」の2つに絞って述べてみたい。
■時の副詞の時間軸
まずは「already」、「just」、「still」、「yet」の違いを、過去から未来への時間軸でざっくり捉えておこう。
「already」と「just」はどちらも過去の行為について使われる。過去のある時点ですでに完了している行為についてだ。現在との距離の違いで、「already」と「just」のどちらを使うかが決まってくる。ただし、物理的に計測可能な時間の長さではないことに注意だ。
「yet」は「まだ」と訳すことが多いように、未来のことを述べる時に使われる。将来起こる予定があることについて述べる時に「yet」を使う。一方、「still」も「まだ」という意味で覚えている人が多いだろうが、使用するシーンによって異なる意味を持つので注意したい。
次に、具体例を挙げながら、「already」と「just」によって表されるニュアンスの違いを見ていこう。
■alreadyのニュアンス
「I have just finished my homework.」と「I have already watched that movie.」では、どちらも「すでに宿題を終えた」、「すでにその映画を見た」というように、過去の自分の行為を表す。ただ、「たった今終えたばかり」と直近のことを表す「just」に対して、「already」はより過去のことを表すことに注意したい。
「already」で表すことのできる時間の幅は広い。上の例なら、私がその映画を見たのは、数日前でも数十年前でもかまわない。たとえば「I have already been to Spain.」と言うと、具体的にいつのことかはわからないものの「私は過去、スペインに行ったことがある」という意味になる。
ある出来事や行為に対して、それが予想より早く起こった場合にも「already」を使う。「She has already finished the test.」は「彼女はすでにテストを終えた」となるが、こう言うと、それが話者の期待よりも早かったことを意味するわけだ。「さっき始めたばかりなのに、もう終わったの!?」といった話者の驚きが込められている。このように、日本語では「もう」と訳すのが適しているだろう。
■justのニュアンス
上で見たように、「just」は基本的に「ついさっき」のように直近に起こったことを表すわけだが、場合によってはもっと過去の出来事について言う場合もある。
「He has just come back from abroad.」と言えば、彼が海外から帰ってきたのは、必ずしも数分前のように文字通り「ついさっき」のこととは限らない。それが数日前でも数週間前でもかまわないわけだ。具体的な時間ではなく、話者の感覚において、「たった今」、もしくは「ついさっき」起こったばかりと感じるのなら「just」が使われるということだ。
次回は「yet」と「still」について述べるが、「already」と「just」についてもさらに説明する必要も出てくるだろう。1つしか意味がないなら簡単だが、どれも文脈によって異なる意味を持つ多義語である以上仕方ない。1度に無理して覚えようとせず、実例に即して少しずつニュアンスの違いを覚えていこう。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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