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中国語会話を観光気分で習得! 中越国境の少数民族が住む街・東興市
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東興という地名を聞いたことがあるだろうか。中国西南部広西省に位置するベトナムとの国境の街で、京族というベトナム系少数民族が集住する地域だ。近年、トンキン湾を望む美しいリゾート地として、中国国内外から脚光を浴びている。
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今回は、中国中央電視台制作の中国語学習番組「万里海疆快楽行」を用いて、「東興市」の観光スポットを巡りながら中国語の勉強をしてみよう。
「万里海疆快楽行」は、タイトルの通り、長い長い中国の海岸線を東の端から西の端まで移動しながら、中国語会話を学習する番組だ。海岸線上にある各都市の観光スポット・歴史・文化などの紹介と絡めて、頻出単語の意味や言い回しなどを教えてくれる。
青島、上海、厦門のような知名度の高い大都市から、東興のように生涯訪れることは無いであろう小さな街まで、擬似旅行できる楽しい番組だ。興味を持って楽しく学んだ言葉は長期記憶に残りやすい。計8分ほどの番組なので、まずはざっと目を通してほしい
最初に案内人2人が向かうのは、ベトナムと中国の国境だ。国境を流れる北侖川に架かる北侖川大橋の中央に、白い塗料でボーダーラインが引かれている。この国境が引かれたのは清朝末期の1890年だが、今でも当時建てられた石碑が残っている。
コロンブス以来、世界中で欧米各国による植民地化が始まるが、20世紀は東南アジアや中国で英仏両国の植民地が急激に拡大した時代だ。番組で紹介される中越国境線は、ベトナム植民地化を目論むフランスと、これに対抗するベトナム王朝軍、清朝軍、黒旗軍(広西省の主要民族である壮族を中心に結集した軍)が総力をあげて激戦を繰り返した後に定められた、国境線だ。この戦争の反省のもと、清朝は国体・軍隊・産業の近代化に大きく舵を取る。中国史のターニングポイントとなる中仏戦争の結果定められた重大な国境なのだ。
次に案内人の2人が向かったのは、中国最西端の海岸、トンキン湾に面する金滩海岸だ。夕日が反射して黄金色に輝くことから、金滩と呼ばれるこの美しいビーチは、サラサラと粒子が細かい砂浜が15キロも続いている。このあたり一帯は京族の集住エリアで、2万人以上の京族が暮らしている。彼等は、中国にいる56の民族のうち、13番目に人口が少ない少数民族だ。
京族は今から約500年前にベトナムのハイフォン市ドーソン地区から渡ってきた海洋民族で、漁業を生業としてきたが、近年では観光業の発展で人々の生活が急激に豊かになっている。番組では彼等が継承してきた伝統楽器「独弦琴」の音色を紹介している。
少数民族は、異国で暮らすマイノリティとして、自らのアイデンティティやルーツを守ることで誇り高く生き続ける。「独弦琴」は、すでに本国のベトナムでは見かけることも無く、京族固有の文化・風俗として希少価値が高い。美しい独弦琴の音色は、今後も東興市の観光産業と、京族の暮らしを守り立てていくのだろう。
■学んでおきたい中国語
金滩の景色や京族が奏でる独弦琴の音色を思い浮かべながら、頻出単語・熟語・言い回しなどを記憶しよう。
●1.よく使う単語
•3:08/8:33「回想(huí xiǎng)」思い返す
例文:回想起来,我们走过的沙滩各有特色
英语:思い返してみれば、私達が訪れた海岸はそれぞれ特色がある。
●2.いつか使える四字熟語
•0:18/8:33「终生难忘(zhōng shēng nán wàng)」終生忘れ難い
例文:和你在一起的时间非常开心,让人终身难忘!。
意味:あなたと一緒に過ごした楽しい時間は、生涯忘れない。
●3.覚えておきたい言い回し
•0:47/8:33「我们还是先给大家介绍介绍东兴吧(まず、皆さんに東興を紹介しよう)」
•「紹介紹介(jiè shào jiè shào)」紹介してみよう。
意味:動詞の重ね型「ちょっと~する」「試しに~する」というニュアンスを表す。
•動詞の重ね型でよく使われるものに下記があるある
「考慮考慮(kǎo lǜ kǎo lǜ)」ちょっと考えてみる。
「商量商量(shāng liang shāng liang)」ちょっと相談してみる。
上述の「3.覚えておきたい言い回し」の中国語原文と日本語訳出しを見比べてみよう。日本語は主語を省くことが多く、「私」「私達」「あなた」などをすべて訳出しするとクドくなる。「还是」などの副詞も、訳出しを省略したほうが自然な日本語になる場合がある。
ニュアンスの領域にある問題は、会話・テレビ番組・小説で繰り返し触れると感知できるようになる。自分が楽しく学べるツールや方法をみつけることは、自然な中国語を効率よく学ぶことの第1歩になるだろう。(記事:薄井由・記事一覧を見る)
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