カンヌでスタンディングオベーション「ONODA 一万夜を超えて」凱旋舞台挨拶

2021年10月9日 11:28

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©bathysphere ‐ To Be Continued ‐ Ascent film ‐ Chipangu ‐ Frakas Productions ‐ Pandora Film Produktion ‐ Arte France Cinéma

©bathysphere ‐ To Be Continued ‐ Ascent film ‐ Chipangu ‐ Frakas Productions ‐ Pandora Film Produktion ‐ Arte France Cinéma[写真拡大]

 「最後の日本兵」と呼ばれた小野田寛郎(おのだひろお)の30年にも及ぶ潜伏生活を描いた映画「ONODA 一万夜を超えて」が、10月8日(金)に封切りとなった。公開初日を記念して、主演の遠藤雄弥や津田寛治ら出演者が舞台挨拶に登場。カンボジアでの撮影期間中などを振り返ると共に、大ヒットを祈願した。

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■出演者らがレッドカーペットに登場

 全国公開中の映画「ONODA 一万夜を超えて」。終戦後、約30年間戦地で潜伏生活をしていた旧陸軍少尉・小野田寛郎の物語は、カンヌ国際映画祭「ある視点部門」のオープニングを飾り、およそ15分のスタンディングオベーションを受けた。初日となった10月8日には、出演者らによる舞台挨拶を開催。多くの観客が見守る中、主演の遠藤、津田のほか、仲野大賀、井之脇海、イッセー尾形らが本場カンヌの雰囲気さながらレッドカーペットに登場した。

■遠藤「胸がいっぱい!」

 小野田寛郎の青年時代を演じた遠藤は、日本での公開初日を迎えられた事に「胸がいっぱい」と、万感の思いを表現。現地の水が体に合わなかったというカンボジアでの撮影を振り返り「みんな熱を出しながら満身創痍の撮影だった」と語った。また、宿泊先の部屋が雨の被害で水浸しになるという災難にも見舞われたという。さまざまな困難を乗り越えながら創り上げた作品だけに、公開初日の喜びもひとしおの様だ。

■津田「大賀君の目に注目して!」

 孤独な潜伏生活を送る成年時代の小野田寛郎を演じた津田は、「こんなにたくさんの方に来ていただき嬉しい」とコメント。前日には関東で大きな地震が起きていた為「どうなってしまうんだ、とドキドキだった」と語った。映画の見どころについて聞かれると「若手俳優陣の格闘技にも似た共演」と答え、「特に(仲野)大賀君の目に注目して!」とアピール。また、作品にちなみ「俳優以外の人生を歩んでいたとしたら?」というMCからの質問には「漫画家を目指していたはず」と、意外な一面も見せた。

■監督からワインが贈呈

 会場では、アルチュール・アラリ監督からのビデオメッセージと共に、カンヌ産のワインが贈呈された。参加した俳優やスタッフに敬意を表す、といった監督からのメッセージに、主演の遠藤は「本来ならばみんなでカンヌに行って監督と喜びを分かち合いたかった」とコメント。「いつか必ずみんなでフランスへ」と話し「その際には(小野田寛郎の故郷)和歌山県の地酒を持っていきたい」と熱い思いを語った。

 イベントの最後には大ヒットを祈願し、出演者、観客が一体となって一丁締め。イベントは大盛況で終了となった。

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