ジョルジオ アルマーニ 2022年春夏ウィメンズ コレクション - 波打つ海辺の時間

2021年10月6日 16:36

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記事提供元:ファッションプレス

 ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)の2022年春夏ウィメンズ コレクションが発表された。

■海辺に移ろう時間

 さながら、柔らかく波打つ海の水面のたゆたい──今季のジョルジオ アルマーニは、軽やかに揺らめくファブリックと、ブルーからピンク、パープルへと繊細に階調をなす色彩が、海に佇む時間の移ろいを映しだすかのようだ。

 深みのあるネイビーと、眩しいほどのホワイトのコントラストは、ジャケットとパンツのスタイルに用いられ、快活でありながらもエレガントな雰囲気を漂わせている。ノーカラーやダブルブレスト、ロング丈のジャケットはしなやかに身体のフォルムに寄り添う一方、パンツはワイドシルエットでアンクル上の丈感に仕上げられ、軽快な足取りをその軽やかな素材感でもって引き立てる。

 ペールブルーやライトグレーは、とりわけ透け感や光沢感のある素材により、ふわりとしたギャザーが優美さを添えるドレス、裾をきゅっと絞ったワイドパンツなどで展開される。また、緻密な編み模様を施したトップスも随所に現れるが、その民俗的なディテールとは対照的に、明るい色彩を用いることで、あくまですっきりとした印象にまとめている。

 繊細なブルーに大胆なアクセントを添えるのは、ヴィヴィッドなピンクやレッド。光沢感のあるジャケットや、揺らめくワイドパンツには、ドローイング風の花柄をのせて遊び心あふれるアクセントを。一方でシアーなブラウスやカーディガンには、鮮やかなピンクを用い、素材感との大胆なコントラストを演出した。

 イブニングドレスは、夕映えに波打つ繊細な水面の表情のよう。幾重とチュールを重ねることで生まれるAラインのシルエット、シアーで軽やかな素材感と繊細なドレープが織りなすエレガントさ、天球を映したかのようにきらめくビジュー、パープルとピンクのレイヤーによる奥行きのある色彩感──いずれもチュールを軸としつつも、多彩な組み合わせによりニュアンス豊かな表情を引き出した。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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