6月バイト時給、求人サイト各社とも上昇 東西で違いも

2021年7月16日 16:33

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 求人サイトを運営する各社が2021年6月度のアルバイト時給動向を発表し、リクルートでは夏場のイベント需要などを控え、レジャー関連や軽作業などを中心に高い水準で平均時給が推移していることが分かった。

【前月は】5月のバイト時給、マイナビ・リクルート・ディップはプラスに

■アイデムは東日本のプラスと西日本のマイナスが続く

 7日、アイデムが6月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は、前年同月比4円増の1,086円、関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)は同12円増の1,114円だった。

 大分類の職種でプラスだったのは販売・接客サービス職(東日本の時給:1,035円、前年同月比:51円増、関東4都県の時給:1,071円、前年同月比:60円増、以下同じ)、事務職(1,057円、47円増、1,081円、50円増)など。反対に東日本・関東ともにマイナスだったのは専門・技術職(1,254円、81円減、1,267円、58円減)、飲食サービス職(990円、20円減、1,007円、17円減)の2職種。

 また西日本エリアの平均時給は同13円減の1,032円、関西3府県(大阪、兵庫、京都)は同13円減の1,045円だった。

 大分類の職種でプラスだったのは販売・接客サービス職(西日本の時給:9660円、前年同月比:21円増、関西3府県の時給:1,042円、前年同月比:53円増、以下同じ)、事務職(996円、21円増、1,014円、25円増)、清掃・メンテナンス職(989円、16円増、999円、15円増)など。反対に西日本・関西ともにマイナスだったのは製造関連・ドライバー職(1,006円、14円減、1,037円、2円減)のみだった。

■マイナビは2カ月連続でプラス

 13日、マイナビが6月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比26増の1,121円となり、2カ月連続でプラスとなった。

 職種別で時給が上がったのは家電量販店が1,087円(前年同月比:79円増、以下同じ)、テクニカルサポート・保守・テスターが1,368円(262円増)、WEB/グラフィックデザイン・POP制作が1,288円(146円増)、イベント企画・運営が1,494円(233円増)、理容師・美容師・ネイル・メイクが1,056円(70円増)、警備・交通誘導が1,152円(100円増)、搬入・搬出・会場設営が1,150円(110円増)、製造・ライン(工場・倉庫・建築・土木の)が1,238円(158円増)など。

 反対に時給が下がったのは、試験監督・採点・アドバイザーが1,209円(297円減)、営業が1,347円(133円減)、SE・プログラマが1,296円(97円減)、医療専門職が1,529円(108円減)、看護師・准看護師が1,598円(160円減)、薬剤師・登録販売者が1,681円(191円減)、その他オフィスワークが1,177円(179円減)など。

 地域別では北海道・東北が前年同月比27円減の973円、関東が同47円増の1,215円、甲信越・北陸が同76円増の1,064円、東海が同1円減の1,066円、関西が同6円増の1,103円、中国・四国が同8円減の962円、九州・沖縄が同4円減の960円となっている。

■リクルートは高水準のプラス続く

 14日、リクルートジョブズが6月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比16円増の1,099円でとなり、2020年12月の1,100円につぐ高い時給水準だった。

 職種別で時給が上がったのは、カラオケボックススタッフが1,123円(前年同月比:102円増、以下同じ)、イベントスタッフが1,304円(146円増)、製造・生産(重工業除く)が1,198円(161円増)、警備員・監視員・パーキングスタッフが1,173円(86円増)、営業事務・営業アシスタントが1,190円(72円増)、塾講師が1,588円(222円増)など。

 反対に時給が下がったのはコンビニスタッフが998円(15円減)、ファストフードが1,004円(17円減)、構内作業(製造・物流・清掃系)が1,257円(24円減)、医療関係技術者が1,222円(47円減)、美容師・理容師が1,084円(17円減)など。

 地域別では首都圏が前年同月比20円増の1,147円、東海が同4円増の1,008円、関西が同27円増の1,084円となり、3地域ともにプラスだった。首都圏でレジャー関連のイベントスタッフ、ホテルスタッフ、レジャー施設業務全般などの時給が上昇したほか、お中元需要による物流企業、夏場のイベントを控えた警備会社などが募集を強化しつつあるという。

■ディップは6カ月連続でプラス

 14日、ディップが6月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比76円増の1,173円となり、6カ月連続でプラスとなった。

 職種別で時給が上がったのは営業・企画営業が1,415円(前年同月比:131円増、以下同じ)、事務・データ入力が1,345円(132円増)、SE・PG・エンジニア・運用が1,589円(352円増)、医療・介護・福祉その他が1,194円(75円増)、キャンペーン関連が1,401円(221円増)、イベント関連が1,806円(238円増)、モデル・エキストラ・芸能関連が2,340円(382円増)、建築系が1,379円(222円増)、製造系が1,404円(256円増)、塾講師・家庭教師が1,733円(214円増)、教師・講師・インストラクターが1,707円(219円増)、試験監督・添削が1,654円(343円増)など。

 反対に下がったのは、オフィスその他(専門的職業)が1,211円(100円減)、編集・制作・撮影が972円(117円減)、点検・技術が1,033円(101円減)、パチスロが1,407円(130円減)、エステ・リラクゼーションが1,059円(110円減)、教育・保育が1,095円(135円減)など。

 地域別では関東が前年同月比60円増の1,216円、東海が同76円増の1,128円、関西が同165円増の1,263円、九州が同68円増の1,016円となり、前月に続いて全ての地域でプラスとなっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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