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FOMC議事要旨でテーパリング開始に言及 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)
*11:10JST FOMC議事要旨でテーパリング開始に言及 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)
皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。
ドル・円は弱含みました。週初に109円50銭まで買われたものの、5月19日にビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産の価格が大幅に下落したことや、米国のインフレ進行リスクが低下したことから、リスク回避のドル売り・円買いが活発となり、ドル・円は一時108円57銭まで下落しました。
ユーロ・円は下げ渋りとなりました。欧州連合(EU)がワクチン接種を完了した渡航者について隔離措置なしでの入域を許可することに合意したとの報道が好感されています。5月19日に133円44銭までユーロ高・円安に振れる場面があった。週後半は133円を挟んだ水準で推移しました。
さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。
ドル・円は『下げ渋り』を予想しています。直近で発表された製造業関連などの指標は予想を上回っており、『米国経済の正常化を期待したドル買いがただちに縮小する可能性は低い』と見られています。『米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和政策縮小への思惑は消えていないことも、リスク回避的なドル売りを抑制する一因になる』と予想しています。FRBが5月19日に公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(4月27-28日開催分)によると、『経済の急速な回復が進むなか、複数のメンバーは資産買入れ規模の段階的縮小(テーパリング)の議論をある時点で開始することについて言及していたことが明らかになっており、金融緩和縮小の早期実施の可能性を巡って投機的なドル売り・円買いはある程度抑制されるとみられる』と分析しています。
ユーロ・円については『底堅い値動き』を予想しています。欧州での新型コロナウイルスの感染が縮小に向かい、制限措置の緩和が進んでいます。ドイツのIFO企業景況感指数など主要経済指標が市場予想とおおむね一致した場合、『域内の景気回復への期待が広がり、ユーロ買い・円売りが優勢となりそうだ』と予想しています。日本経済の停滞期間が長引く可能性があることも『ユーロ買い・円売り材料になるとみられる』と分析しています。
ポンド・円は『下げ渋り』を予想しています。英国で新型コロナウイルスの制限措置の解除が進み、『先行きの経済正常化を想定したポンド買いは継続する可能性がある』と分析しています。英中央銀行による金融緩和策縮小観測もポンド相場の支援要因になりそうだ。ただ、『155円近辺では引き続き利食い目的とみられるポンド売りの興味が残されており、対円レートが155円を超えて一段高となる可能性は低いとみられる』と予想しています。
今週の豪ドル・円は『弱含み』を予想しています。豪準備銀行(中央銀行)が雇用改善を最優先課題としているなか、『4月の失業率は低下し、雇用者数は減少も正規雇用の増加がみられた』と述べています。しかし、『豪中銀の目指す改善ペースにはほど遠い状況にあることから、現行金融緩和政策の長期的維持の見方から豪ドルは買いづらい。世界的な感染状況などをめぐる株価動向を見極めへ』と言及しています。
参考にしてみてくださいね。
上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子《FA》
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