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拡大する爪の装飾(ネイル)市場に、上場会社も存在!?
コロナ禍はこんな業界にまで、甚大な影響を及ぼしていることを知った。時折外出し電車などに乗り込むと、爪をマニキュアとは違う(と私には映る)、化粧というか装飾を施した女性に出会う。「ネイル」というのだそうだ。あまりに目にする機会が多いので、文字通り興味本位に調べてみた。
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検索の結果、こんな事実を知った。「紀元前3000年から4000年の古代エジプトで既に存在している。ミイラの爪が花汁と思われるもので化粧されている」「18世紀に今流のネイルが広まった」「中国・唐の時代、楊貴妃もネイルで爪を飾っていた」「日本には平安時代に持ち込まれ、江戸時代に遊女がネイルを施していた」等々。
ちなみにNPO法人が富士経済の協力で「ねいる白書」を発表しているが、「2015年以降、年率1%水準の伸びが続いている」。2020年版「白書」では、「19年の市場は2321億円、20年には2344億円が予想される」としている。街中でネイルを施した女性を目にするはずである。
上場企業も存在していた。コンヴァノ。18年4月に東証Mに株式を公開している。19年3月期は「11.9%増収、3.5%営業増益」、20年3月期は「7.5%増収(18億4500万円)、23.0%営業増益(1億6200万円)」と市場の拡大を受ける形で順調な推移を見せてきた。
が、コロナ禍(施術は対面)の影響を勘案し今期は「27.5%の減収(17億5000万円)、1億9000万円の営業損失」計画でスタート。開示済みの至る第3四半期の累計実績は、「11億2800万円、2億9500万円の損失」。想定を上回る厳しい推移となっている(ただ注目したいのは、こと10-12月期は黒字化している点)。
最新版の会社四季報は22年3月期を【黒字回復】とし「営業利益1億5000万円、純益1億円」と独自予想している。
ポイントは顧客の回復。自社サイトによる予約システム(顧客の約4割)に加え、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による外部媒体との予約連携強化や、SNSの積極活用策を進めている。コンヴァノでは、「成果は出始めている。9月の新規顧客数は昨年9月比約1.4倍、6月比でも約1.6倍」としている。
顧客の戻りは「強み」の発揮につながる。例えば化粧を施す前の装飾を除去する時間を短縮する独自の装置を有しており、結果従業員の滞在時間が60分程度に半減する。コスト面の強さだ。再軌道に乗れば、「実験的に行っている“出張ネイルサービス”男性向け爪ケアを本格化する。反響は上々」だと言う。
男性用スキンケア商品が若者層を中心に売れているという。ネイルビジネスも「男性」を巻き込んだ広がりを見せていくのだろうか!?(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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