19日の米国市場ダイジェスト:NYダウ116ドル高、イエレン氏が大規模追加経済対策の必要性主張

2021年1月20日 08:03

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記事提供元:フィスコ


*08:03JST 19日の米国市場ダイジェスト:NYダウ116ドル高、イエレン氏が大規模追加経済対策の必要性主張
■NY株式:NYダウ116ドル高、イエレン氏が大規模追加経済対策の必要性主張

米国株式相場は反発。ダウ平均は116.26ドル高の30930.52ドル、ナスダックは198.68ポイント高の13197.18ポイントで取引を終了した。次期財務長官に指名されたイエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長は上院指名承認公聴会において、大規模な追加経済対策の必要性を訴えたほか、増税の実施をパンデミック終息後まで先送りする計画を明らかにしたことで安心感が広がり寄り付き後上昇した。ワクチンの普及ペース加速期待も手伝い、終日堅調に推移した。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、食・生活必需品小売りが下落した。

自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)と傘下の自動運転車メーカー、クルーズは自動運転車の商用化に向けマイクロソフト(MSFT)と提携すると発表し上昇。動画配信のロク(ROKU)やクレジットカード会社のアメリカン・エクスプレス(AXP)はJPモルガンによる投資判断引き上げが好感されぞれぞれ上昇た。一方、在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)やオンラインギャンブルのドラフトキング(DKNG)はアナリストの投資判断引き下げが嫌気されそれぞれ下落。

動画配信サービスのネットフリック(NFLX)は引け後に発表した第4四半期決算で収入が予想を上回ったほか有料会員の純増数が予想を上回り、また、自社株買い計画を発表したため、時間外取引で株価が急伸している。

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■NY為替:低金利政策長期化の思惑でドル上げ渋り

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円05銭まで上昇後、103円84銭まで下落し、103円90銭で引けた。イエレン次期財務長官候補は上院指名承認公聴会で、大規模な追加経済対策の必要性や50年債発行を検討するとの見解を示したため、ドル買いが一時優勢となったが、低金利政策は長期間維持されるとの見解を示したことから、ドル買いはやや後退した。

ユーロ・ドルは1.2145ドルまで上昇後、1.2116ドルまで下落し、1.2129ドルで引けた。イタリア下院はコンテ内閣を信任し政局不安は緩和されたが、メルケル独首相が関係者と2月14日までの都市封鎖延長で合意との報道でユーロ買いは一服。ユーロ・円は126円18銭から125円86銭まで反落。ポンド・ドルは1.3604ドルから1.3637ドルまで上昇。英中銀のハルデーン理事は早期経済回復の可能性を指摘したことから、ポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.8864フランまで下落後、0.8894フランまで上昇した。

■NY原油:反発で52.98ドル、一時53ドル台前半まで戻す

NY原油先物2月限は反発(NYMEX原油2月限終値:52.98 ↑0.62)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+0.62の1バレル=52.98ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは52.11ドル−53.13ドル。新型コロナウイルス変異種の感染拡大が警戒されたことで、アジア市場ではさえない値動きとなったが、ユーロ売りは縮小しており、ニューヨーク市場で原油先物は底堅い動きを見せた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.77ドル -0.24ドル(-0.73%)
モルガン・スタンレー(MS) 74.99ドル -0.25ドル(-0.33%)
ゴールドマン・サックス(GS)294.20ドル -6.81ドル(-2.26%)
インテル(INTC) 57.99ドル +0.41ドル(+0.71%)
アップル(AAPL) 127.83ドル +0.69ドル(+0.54%)
アルファベット(GOOG) 1790.86ドル +54.67ドル(+3.15%)
フェイスブック(FB) 261.10ドル +9.74ドル(+3.87%)
キャタピラー(CAT) 194.06ドル +0.47ドル(+0.24%)
アルコア(AA) 23.09ドル -0.19ドル(-0.82%)
ウォルマート(WMT) 143.39ドル -1.25ドル(-0.86%)《ST》

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