ジル サンダー 2021年春夏ウィメンズコレクション、柔らかなフェミニニティ

2021年1月3日 16:00

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記事提供元:ファッションプレス

 ジル サンダー(JIL SANDER)は2021年春夏ウィメンズコレクションを発表した。

■“フェミニン”を極めて

 今季のジル サンダーのウィメンズコレクションは“フェミニニティ”際立つムードが特徴。柔らかなニュアンスの素材使いや、エアリーかつ無駄を削ぎ落したシルエット...様々な要素を紡ぎ、女性らしさを際立たせる繊細なウェアの数々を展開していく。

 その中で、ふわりとしたボリューム感のある円錐形のシルエットによるデザインは、今季におけるキーポイントの一つ。ジル サンダーのクラフトマンシップを反映するプリセソレイユのドレスシリーズやアンクル丈のコートなど取り入れられ、アイテムからは全体的にリラックスした雰囲気を感じる。

 そして大き目なシルエットによるスタイリングをしっかりとまとめ上げるのが、ニーハイブーツへと姿と変えたスクエアトゥのモカシンやポインテッドサンダルといったフットウェア。切れ味のある表情のアイテムが足元に登場することで、スタイリングにおける収束点がもたらされているように思える。

■繊細さと兼ね合う“装飾性”

 ただシンプルで軽やかなだけでなく、マスキュリンな要素や重厚なディテールを共存させることでエレガンスさもしっかりと担保されている。例えば、シャープなレザートレンチコートには、手織りのロープベルトとポケットバッグを装飾的に配置。メタルのジッパーやボタンなどは、繊細な部分との釣り合いを保つ特徴的なパーツだ。

 装飾的という点に関連すれば、レザーを幾何学的なパターンで編んだドレスもデコラティブな印象の一着として挙げられる。無駄を削ぎ落し、無機質なヴィジュアルが多数を占めるジル サンダーのコレクションにおいて存在感のあるピースであることは間違いなく、ルーシー&ルーク・メイヤーがクリエイションの上で重要視する“クラフツマンシップ”を分かり易く表現した服の一つでもある。

 また、アクセント的存在のバッグは遊び心たっぷり。ぷにぷにとした独特な触感であったり、フォルムが捻じれていたり、カラフルな色味であったりと、ユニークなキャラクターを揃えた。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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