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ここまで来たか!「AI婚活」 自治体マッチングに20億円補助 (1) フェロモンの問題
読売新聞『【独自】政府がAI婚活を後押し、希望合わなくても「自分に好意抱く可能性ある人」提案』によると、内閣府は2021年度の概算要求に20億円を計上、少子化対策費用として❝地方自治体がAI婚活システムを導入する費用の2/3を補助する❞という。
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大きな流れとして、このところ「働き手(労働力世代)」が不足して、失業率が低くなっていることがある。少子化が行き過ぎて、高齢者の世代を支えきれなくなっている。それだけでなく、世界でGDPに占める割合が落ちて日本の発言力もなくなってきている。
また「子供を作れない」、そもそも「結婚できない」若者が増えている。そこで日本政府は「婚活にAIを導入」と考えているようだ。そもそも若者に「結婚意欲がない」「子供を産む意欲がない」のは、「収入が低い」ことが大きな理由と言われている。恋愛することを避けている人は収入が低い傾向が目立つ。その根本的問題をひとまず置いて、「AI婚活」について考えてみよう。
コンピュータが利用され始めたころ、TV番組で「恋人選び」を行っていた。なぜか「相性が良い」とされたタレントが泣き崩れるなど騒ぎになったのだ。そのころ筆者はプログラマーとして働き始めていたので、その様子を見て笑ってしまった。たった10問ほどの質問に答えて、同じ答えを出す人がいれば「相性が良い」とする判断基準であったからだ。これならコンピュータなど使う必要もなく、結果は意味のないものだった。
今回ニュースになった現代の「AIマッチング」では、116ほどの質問があるという。カップリングに成功する確率は30%弱ほど上がっているとする研究もあるようだ。しかし、本当にAIを使う必要があるのであろうか?また、カップリング成立の根拠は何であるのか?が問題だ。
これまで行政や民間のマッチングサイト参加者は、「年収、学歴、職業」などの一般的な条件を示して、それに適合する相手を紹介されていた。昔と違って今度は質問も多く、心理学的な考慮もされて確率が高くなったと言われている。
しかし、ここでカップルの相性とはどのようなものなのかを「構造的」に考えてみたい。
●(1)フェロモンの問題
基本的に人間も動物であり、本能によって「強い子孫を残そう」とするように出来ている。この枠を外れると不幸がやってくる。
つまり、「遺伝子が出来るだけ違うもの同士」をカップリングするのが「本能」だ。なぜなら、「健康で強い子」を残したいからだ。そのため、「近親相姦」を強く戒める社会風潮が出来ている。また、家族の中で若い娘が「お父さん臭い!」と父親を嫌うように出来ているのは、フェロモンにより遺伝子が近いことを娘は嗅ぎ取っているからだ。
異性を愛するか否かで最も重要なのが、本人たちも意識できない「フェロモンの匂い」なのだ。愛する人に「惚れた」との表現は、「フェロモンの匂いに酔っている」とも言い換えることが出来る。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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