Apple、各種OSをアップデート iOSとiPadOSは14.3に

2020年12月17日 09:03

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 Appleは15日、iOS 14.3およびiPadOS 14.3の配信を開始した。

【こちらも】Apple、iOS・iPadOSを早くも14.2にアップデート

●iOSおよびiPadOS 14.3の詳細

 今回の更新では、いくつかの機能追加、バグフィックスのほか、セキュリティアップデートが含まれていることにも注意が必要だ。

 主な機能追加として、iOSでは、最新のAirPod Maxに対応したこと、iPhone 12 ProおよびPro MaxでApple ProRAW画像による撮影ができるようになったことなどが挙げられる。

 バグフィックスでは、ワイヤレス充電ができなくなることがあった点、MMSメッセージの一部を受信できないことがあった点など11カ所にわたる修正がおこなわれている。

 注目すべき点の1つであるセキュリティアップデートは、App Storeにおいてエンタープライズアプリケーションをインストールするときのプロンプトで、誤ったドメインが表示される可能性がある脆弱性(CVE-2020-29613)、Core Audioにおいて悪意のあるオーディオファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある脆弱性(CVE-2020-27948)、その他FontParser、ImageIOなど計9件の脆弱性に対する修正がなされている。

 iPadOSもほとんど同等の修正だが、siriや検索などのデザインを見直し、よりコンパクト化して操作中のアプリでの作業に集中しやすくした点や、Apple Pencilでの作業にさまざまなな新機能が追加された点などが特筆される新機能となっている。

 なお、対応するデバイスは、一部専用のアップデートをのぞき、iPhoneではiPhone 6s以降、iPadではiPad Air 2以降、iPad mini 4以降、iPod touch(第7世代)となっている。

●その他のOS

 macOS、tvOS、watchOSもそれぞれがアップデートされた。

 macOSでは、Big Surが11.1に、Catalinaがセキュリティアップデート2020に、Mojaveがセキュリティアップデート 2020-007にそれぞれアップデートされた。

 セキュリティアップデートの内容は、Apple Storeにおいて、アプリケーションに昇格した権限を取得される可能性がある脆弱性(CVE-2020-27903)、Core Audioにおいて、悪意あるオーディオファイルを処理することによって任意のコードを実行される可能性がある脆弱性(CVE-2020-9960など)など、計49件もの脆弱性に対応している。それぞれの修正ごとに対応するOSのバージョンが異なるため、詳細は確認が必要だが、macOS11.0.1などを使用しているユーザーはこのアップデートの適用が推奨されることになる。

 その他では、tvOSが14.3に、watchOSが7.2にアップデートされた。最新OSが適用されないデバイスのためにiPhone 5s、6および6Plus、iPad Air、iPad mini 2および3、iPod touch(第6世代)がiOS 12.5にアップデートされ、Apple Watch Series 1およびSeries 2のためにwatchOS 6.3がそれぞれリリースされている。

 今回は、各デバイスのOSすべてに脆弱性の修正が含まれることから、最新OSへのアップデートが望ましい。ただし、いまのところネット上には大きな不具合の情報は掲載されていないが、ファイル更新の容量が大きいため、電源の確保などには十分な注意を払う必要があるだろう。(記事:kurishobo・記事一覧を見る

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