「You are welcome」だけでない! 「Thank you」への思いのこもった返し方

2020年11月25日 07:53

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 お礼や感謝を述べることは日本語でも英語でもコミュニケーションには欠かせないことだが、英語で「Thank you」と言われた時に返答に困ったことはないだろうか。「You are welcome」という有名な表現があり、英語学習者には特に多用される傾向がある。もちろん完璧な返答には違いないが、こればかり多用するのも避けたいところだ。そこで、気持ちを伝えやすいその他の返答方法をいくつか紹介したい。

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■すぐに使えるカジュアルな言い方

 「Thank you」に対する返答として最もシンプルなのが、こちらも同じく「Thank you」と返すやり方だ。この場合、「こちらこそあなたに感謝している」という意味だから、「Thank you」の「you」の部分にアクセントを置くとよい。

 たとえば、招待されたパーティーに出かけて行ってホストに「Thank you for accepting the invitation.」と言われた時に、「こちらこそ招待していただいてありがとうございます」との意を込めて「thank You」と返すという具合だ。

 また、イギリスでよく用いられる傾向にあるが、単に「You are welcome」とするのではなく、「You are very welcome」と「very」を加えて強調するやり方もある。これに対してどちらかと言うとアメリカ寄りなのが「No problem」だ。ただし、「No problem」は目上の人に対して使うとよく思われないこともあるので注意したい。

 フォーマルな表現では「The pleasure is mine」や「It was my pleasure」がある。これを「My pleasure」、もしくは単に「Pleasure」と省略した形はカジュアルな会話でもよく使われるので覚えておくとよいだろう。

 フレンドリーな間柄なら、「I know you’d do the same for me」との言い方も気持ちが感じられてよい。「自分が同じシチュエーションだったら、あなたも同じように私を助けてくれただろう」という意味だ。

■「That’s all right」には注意

 なお、「Thank you」に対するカジュアルな返答として「That’s all right」もよく使われる。ただ、これは若干素っ気なく聞こえやすいことに注意が必要だ。立場が上の人に対して使うと、「命令なので仕方なくやったまでのこと」のような、「やりたくてやったことじゃないよ」との意味合いに取られる可能性もある。

 とはいえ、もちろんイントネーションなど言い方によって印象は変わる。笑顔で明るく「That’s all right!」と言えば、思いは誤解なく伝わるだろう。

■結局は言い方が大事

 選択肢が多いほど、その時々の気持ちにぴったりの表現を選べるのでコミュニケーションの幅が広がるし、もちろん英検やIELTSなどの面接試験でもボキャブラリーの豊富さをアピールできるだろう。今度、英会話で「Thank you」と言われた時は、ぜひ「You are welcome」以外で返答してみよう。

 ただ、最後に挙げた例でもわかるように、思いの伝わり方は、細かな言葉遣いの違いよりも、イントネーションなど言い方が大きなウェイトを占めることは覚えておきたい。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る

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