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中国「独身の日」好調 アリババは約7.9兆円
●コロナ禍の影響か?中国・独身の日が好調
中国では恒例となっている11月11日「独身の日」のネット通販セールが、2020年も好調だったようだ。
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中国最大の通販・アリババホールディングスは、2020年の取扱高が4982億元(約7.9兆円)に達したと発表し、前年の取扱高の2684億元(約4.2兆円)を大きく上回った。
新型コロナウイルスの影響で、海外旅行に行けなかった分の需要がオンラインショッピングに向かったと見られている。
●独身の日とは?
11月11日は1が並んでいる日であり、1人が並んでいるということから独身の日となっている。元々、中国語では光棍節(こうこんせつ)と呼んでいた。
ネット通販によるセールの日になった理由については諸説はあるが、1993年に南京大学の学生たちがプレゼントをする相手がいない自分にプレゼントを買うという習慣が広まったというのが、発端とされている。
中国では1人っ子政策の影響により、日本の総人口の約2倍にあたる2億4千万人の成年独身者がいるとされており、「おひとり様経済」は中国国内でも大きな需要となっている。
独身の日と言っても、独身の人のみに限るわけではない。
アリババは11月10日からイベントを行い、11日の午前0時から売り上げ数字をリアルタイムで発表している。
●国内経済の好調さも影響か?
例年は11月11日だけをセールとしているが、2020年は11月1日から3日までも行っているため、その3日分も合わせた額となっている。
2019年に過去最高額を記録したが、日数を増やした2020年は、さらにその額を上回っている。
アリババ以外にも、京東商城は1日から11日までの取扱高が2715億元(約4.3兆円)だった。
中国では、10月のPMI(購買担当者景気指数)が好調で、8カ月連続で景気が上向いており、独身の日でも好調さを伺わせた。
アリババによると、米アップルや仏ロレアルなどの海外ブランドの売り上げが好調であり、日本の資生堂や花王なども好調だったようだ。
海外旅行再開の見通しも立たない中、中国の観光客需要がネット通販という形で喚起されることがしばらく続きそうだ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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