5年先まで使える広告代理店的プレゼンテーション術 (42)

2020年10月23日 16:58

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 突然非礼なことを訊きますが、あなたは自分のアイデアが実現しない原因を所属会社の上司や同僚、協力会社のせいにしていませんか。違いますよ。あなたのアイデアは過去に見たことのない非常識な挑戦だからこそ、実現しないのです。いい意味で。

【前回は】5年先まで使える広告代理店的プレゼンテーション術 (41)

 今日は、【イノベーション特講(1)】と題して、基本概念と、どなたでもすぐに始められるフレームワークを解説していきます。

 新奇性のあるイノベーティブなアイデアは、周囲にとってはどう評価したらいいのか、よくわからない代物。価値がすぐに理解されず無意味なものと感じられる案は、必然的に周りから反対されるものです。

■(44)摩擦が生まれ、誰からも反対されるアイデアこそ、イノベーション

 仮に、そのよくわからないアイデアの「実現後の成果・価値」を想像し理解してくれる人が現れたとしても、その人は「あなたのアイデアの実現」よりも「自分との利害性」を打算して、協力するか否かを検討するかもしれません。会社員ですから、それも必然。

 むしろ、こういった抵抗や摩擦が生じるようなアイデアこそイノベーションだと感じてください。そのアイデアで「社会の不幸や不満」が解消される確信を持てているのならば、批判や反論をされても後退せずに、ご自身のアイデアを信じきることが重要です。

 イノベーションは1枚のワークシートで簡単に表示できます。その1枚でプレゼン可能です。ただし、アイデアを正しく伝えるためには、読み手がイメージしやすいように「画像や手書きラフ」を必ずメインカットにしてください。それらビジュアルを説明するテキスト情報は、読み手に素早く確実にインプットさせるために「箇条書き」や「短文」で書くこと。以下、シートの構成を説明します。

(1)シートの左側 → 誰も手を付けていない解消すべき問題・目的の設定(現在の姿を表示したビフォー)

(2)シートの右側 → イノベーションによって解決された、あるべき姿・答え・解決策(プロトタイプで表現したアフター)

(3)(1)と(2)の下部 → (2)を実現するための手段・シナリオ((2)に行きつく方法・工程)

(4)シートの最上部に、「イノベーション(答え)を凝縮した見出しコピー」を18字以内でドーンと1行大きく入れて、理解度を高める

 先日実施したビジネス講座の受講生は、このワークシートを多用してくれているそうです。ぜひ、あなたも試してみてください。次回は、【イノベーション特講(2)】に続きます。

著者プロフィール

小林 孝悦

小林 孝悦 コピーライター/クリエイティブディレクター

東京生まれ。東京コピーライターズクラブ会員。2017年、博報堂を退社し、(株)コピーのコバヤシを設立。東京コピーライターズクラブ新人賞、広告電通賞、日経広告賞、コードアワード、日本新聞協会賞、カンヌライオンズ、D&AD、ロンドン国際広告祭、New York Festivals、The One Show、アドフェストなど多数受賞。日本大学藝術学部映画学科卒業。好きな映画は、ガス・ヴァン・サント監督の「Elephant」。

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