昭文社HDとマップル、新規出店の売上予測支援に新サービス AI活用で精度向上

2020年9月14日 16:54

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サービスのイメージ。(画像:昭文社ホールディングス発表資料より)

サービスのイメージ。(画像:昭文社ホールディングス発表資料より)[写真拡大]

  • 提供までの流れ(画像:昭文社ホールディングス発表資料より)

 昭文社ホールディングスとその子会社のマップルは、小売店や多店舗展開を行う飲食店の立地戦略やマーケティングを支援する「売上予測AIモデリングサービス」の販売を9月から開始した。既存店舗の売上データや新規出店予定候補地の商圏情報などを元に、各事業者に合わせた売上予測モデルを開発し、シミュレータツールとして提供する。業種業態や商圏が異なるなど複雑な要素が絡み合うため、これまでのツールでは対応できなかった分析に対し、各事業者の状況に合わせて対応できるという。

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 事業者が新規で出店する場合、そのコストは数千万から数億円になることもあり、大きなリスクを伴う。特に新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、厳しい経営環境に立たされている現在においては、新規出店には失敗しないための正確な判断が求められる。

 一方で事業者によって業態やターゲット層が異なるため、従来の汎用分析ツールによる分析では、シミュレーションに対応できない部分があった。このため、昭文社HDとマップルは、各事業者に向けてAIを活用してカスタマイズした「売上予測AIモデリングサービス」を開発した。

 売上予測にはAIを用いており、各事業者の商圏情報や地理的情報を組み合わせることで、予測の誤差は高精度の基準である10~15%よりも低い7%程度に抑えた。また各事業者に合わせた形でシミュレータツールとして提供することで、担当者がコンピューターやマーケティングの専門知識を持ち合わせていなくとも、高精度な売上予測を可能としている。

 昭文社HDは、素早い出店可否判断を可能とし、不採算店の拡大を未然に防ぐことで小売店や飲食店の経営改善と事業拡大に貢献したいとしている。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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