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知ってるだけで得する債券の利回り計算方法
債券価格が続伸している。株式相場が上げ止まり、安全資産である債券に投資資金が流れたからだ。
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ところで、債券の利回りの計算方法を知っているだろうか。なんとなく知っていても、よく思い出せない人もいるかもしれない。債券の利回りは、実は簡単な計算式でもとめられる。その計算方法を解説する。
■債券の利回りは4つある
債券の利回り計算を、難しく感じる投資家は少なくない。その原因の1つが、利回りの種類の多さだろう。
債券の利回りには「直接利回り」、「応募者利回り」、「所有期間利回り」、「最終利回り」の4種類がある。
■利率と直接利回り
各利回りの具体的な意味と計算方法を解説する前に、利回りとよく似た利率(表面利率・クーポン)を紹介する。利率とは、債券の額面価格に対する毎年の利息割合のことだ。
例えば、ある債券の額面価格が100円で、毎年の利息が3円だとする。すると3÷100×100=3%で、その債券の利率は3%となる。
直接利回りは、債券の購入価格に対する利息の割合だ。つまり、利息収益に特化した利回りと言えるだろう。計算式は、直接利回り=表面利率÷購入価格×100となる。
■応募者利回りの意味と計算式
応募者利回りとは、新しく発行された債券(新発債)を、満期日まで保有し償還した場合に得られる収益の割合のことだ。計算式は次の通り。
応募者利回り={表面利率+(額面価格-発行価格)÷残存期間}÷発行価格×100
債券を満期日まで保有する投資家が、応募者利回りで収益をもとめる。
■所有期間利回りの意味と計算式
所有期間利回りとは、購入した債券を満期日まで保有せず、途中売却した場合の利回りだ。購入する債券は、新発債でも、すでに発行されている債券でも問題ない。計算式は次の通り。
所有期間利回り={表面利率+(売却価格-購入価格)÷所有年数}÷購入価格×100
■最終利回りの意味と計算式
最終利回りは既発債を購入して、満期日まで保有していた場合に得られる収益の割合だ。応募者利回りは新発債、最終利回りは既発債である。計算式を見てみよう。
最終利回り={表面利率+(額面価格-購入価格)÷残存年数}÷購入価格×100
■利回りの計算式を活用しよう
債券に限らず、投資についての用語は多くて難しい。ただ、よく見てみると案外単純だったりするものだ。
投資において、収益を意識するのは当然のことだが、きちんと計算できる人は多くない。ここで紹介した計算式は、覚えるというよりも、必要になったときに使えるよう理解したい。(記事:たけお・記事一覧を見る)
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