アリスアウアア、2020年秋冬コレクション発表 記憶の手触り、波打つ時間の襞

2020年8月13日 07:17

小

中

大

印刷

記事提供元:ファッションプレス

 アリスアウアア(alice auaa)の2020年秋冬コレクションが発表された。

■記憶の肌理を手探りする──

 自らの記憶を思い返すとき、それは飴のようにまっすぐ延びたものだろうか。空を行く鳥が地上を見渡すときのように、明晰に全体像が与えられるだろうか。たぶん違うだろう。ある部分がとりわけ濃密に思い出されたり、逆に忘却に蝕まれたり。あるいは、さながら夢の中のように、異なる時間が短絡的に結びついてしまうこともあるだろう。

 そのように、記憶の中で時間は波打っては幾重にも襞(ひだ)を織りなし、迷宮のように見通しがつかない。「記憶の回想」──今季のアリスアウアアのテーマである──、それはすぐれて、記憶の肌理を手探りする身振りなのだ。

■重層的なドレープ

 記憶の襞を思わせるドレープが印象的だ。たっぷりとしたボリュームで仕立てられたコートは、ヘムなど随所をベルトにより持ち上げ、重層的に布の折れ重なる複雑な襞を織りなしている。また、アシンメトリックなスカートや裾にかけてエレガントに広がるコートには柔らかな布地をふんだんに使用し、深いドレープを生みだした。

■退廃を匂わせるミリタリー

 深くドレープを描く裾に見るように、エレガントなウールギャバが多く用いられる一方で、ハードな印象のナイロン素材も見受けられる。ハイネックのブルゾンやトップスのアイレットには、垂れ下がるタッセルをあしらい、ミリタリーベースながらも退廃的な雰囲気を漂わせた。

■視覚と触覚の交わり

 スキニーパンツの艶かしい人工素材や、袖先にたっぷりとボリュームを持たせたブラウスの肌を透けて見せるシースルー地、なめらかに光沢を放つニット地。時として布地がもつれるようにレイヤードされるコーディネートの中には、おのおの異なる手触りと見た目を有する素材が、まるで触覚と視覚がせめぎ合うかのように交わっている。

■溶け去る色彩

 記憶を手探りする身振りのなかで、色彩は溶け去る。カラーパレットはそれゆえにブラックとホワイトが主体であり、時折挟まれるそれらのチェックやストライプがドレープに合わせて波打っては、縺れにもつれた記憶を露わにしてみせているようだ。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連キーワードアリスアウアア(alice auaa)2020年秋冬コレクション

関連記事

広告

広告

写真で見るニュース

  • (c) 123rf
  • 宇宙からのライブ配信によるカウントダウン映像の想像図 (c) KIBO宇宙放送局
  • (c) 123rf
  • 「魔女がいっぱい」(c) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
  • 「日産ギャラリー ウインターイルミネーション2020」で展開される「クリスマスデコレーション I2V SPOT」(画像: 日産自動車発表資料より)
  • 「ランキング通知」の画面イメージ。(画像: LINE証券株の発表資料より)
  • 新型ソリオ発表会の様子。(画像: スズキの発表資料より)
  • 画像はイメージです。
 

広告

ピックアップ 注目ニュース