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これからは有事のビットコインか
●急騰するビットコイン
ビットコインがバブル相場と言われた2017年末以来の高値を記録している。8月2日には1BTC=127万円を記録し、失速する気配がない。
【こちらも】"有事の金"はコロナショックでも健在か
3月13日には他の金融資産や指数と同様に下落し、一時、1BTC=51万円まで下落したが、3月19日頃からは上昇し続けている。ボラティリティの高さなども他の通貨にはない魅力があり、今後も主に投機筋から高いを人気を集めそうだ。
●ビットコインの半減期が5月に
ビットコインには、ブロックチェーン(取引記録の集計)を正確に記録できた人も、ビットコインでの報酬を受けることが出来る仕組みがあり、この報酬をもらうことをマイニング(採掘)という。
マイニングによる報酬は、ブロックが一定の数が生成された時に半減になることが決められており、その半減期が約4年に1度来ることになっている。
ビットコインには管理者がいないため、発行量をコントロールして急激なインフレを防ぐために行われている。
2020年5月12日には、3度目の半減期があった。半減期はマイナーの売り圧力を半減させるため、上昇要因となりやすい。しかし、期待先行で上がり、その日が近づけば失速するという「噂で買って事実で売る」ことが起こっている。
●若者に人気!?有事のビットコイン
有事の金は今回のコロナショックでも健在だった。一方で、有事のビットコインも頭角を現した。
個人投資家にとっては、ショック時の代替資産は常に興味の対象だろう。
JPモルガン・チェースの分析では、年齢層によって、個人投資家の行動が異なることが分かっている。ストラテジストによると、年長者は金を買い、若者はビットコインを購入していることが分かっている。
万が一、国家破たんということになれば、投資家は資金を国外に持ち出そうとする。
破たんしそうになれば、資金の国外持ち出しは厳しく制限されることが予想される。2013年の欧州危機では、多くの富裕層が資金を置いていたタックスヘイブンのキプロスで、預金封鎖が行われた。
資金を国外に持ち出すことが最も容易いなのが、ビットコインのような仮想通貨(暗号資産)であり、今後も危機の度に高騰するかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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