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がっかりされない大人の話し方 子どもたちはあなたを試している
教育に関わる仕事をしていると、子どもは大人をよく見ているという通説は本当であると常々実感する。特に子どもは短い時間で信用できる相手なのか、はたまたナメてかかって良い相手なのかなどを判断しているようだ。
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このようにシビアに相手を判断する子どもの目線で話し方を工夫することにより、あなたの話し方のレベルはより上がるだろう。教育に関わる仕事をしている人や親世代はもちろんのこと、多くの人に知ってもらいたい話し方の工夫を紹介する。
■子どもは短い時間で相手を判断する
大人が子どもに振り回されている様子は、容易に想像できるのではないだろうか。特に頭の良い子は、まず相手を困らせるような態度を取って、その対応の仕方から相手を判断している。言葉の選び方や視線の運び方、細かな所作までよく観察し、短い時間でこの先どのような態度で臨むべきか決めるのだ。
その際の判断基準は「心から自分のためを考えてくれているか」たったひとつだ。セールスマンと会ったときの、ただ売ろうとしているか、それとも親身になって勧めてくれているのか判断するのと似ている。この先円滑なコミュニケーションをとれるかどうかは、短い時間の中で信用を勝ち取ることができるかにかかっている。
■偏見は捨てよ 相手を「子ども」扱いしない
まず気をつけるべきは、相手を子ども扱いしないことである。子ども扱いするというのは赤ちゃん言葉で喋るということではない。相手が求めてもいないことを先回りして教えたり、与えたりすることである。
これは相手が子どもである場合のみに留まるものではない。「これは知らないだろうから教えてあげよう」という気持ちで話を始めてしまうと、相手は不快感を抱いてしまうだろう。何かを教えるという行為は、相手から質問が来たときや理解できているか確認したときのみに留めるようにすべきなのだ。
■常に聴き手に回りながら主導権を裏で握る
そして最も大事なことは、常に聴き手に回ることである。たとえ話題が変わってしまったとしても、相手が話したがっていることを遮ってはいけない。そこから相手が何をしたいのか、何を伝えようとしているのかを必死に探るのだ。そしてこちらの都合にも合いそうなものを見つけたら、それを使って一緒にどうするべきか考えていこう。
学校の成績があまり良くなく、子どもにもっと勉強してほしいと思っているとする。子どもが何をしたいのか、どうすることで幸せになれるのか、普段の雑談の中から探ってみてほしい。こちらから勉強するように交渉するのではなく、子ども自身が勉強をした方が良いと結論づけるのが望ましい。
必死に考えを巡らせていると、最終的には親の方がこの子の将来には勉強が必要なのか、考え直すことになるかもしれない。(記事:双風サキ・記事一覧を見る)
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