新型コロナ、無症状患者からの感染が半数以上 米大学の研究

2020年7月17日 18:13

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 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染したにもかかわらず、症状を示さない感染者が確認されている。米フロリダ大学は11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者の半数以上が、無症状患者からの感染であることが判明したと発表した。

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■病症率の推定モデルを改良

 新型コロナウイルス感染症が世界中に急速に拡がりを示しており、どのように拡散するかのメカニズムを理解することが、急務となっている。どのタイミングで新型コロナウイルスが人から人へと伝染するかを理解することで、拡散を防止する対策を政府が打ち出すことも可能になる。

 フロリダ大学の研究グループは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的流行)時における病床率を推定するモデルを洗練させることで、感染症の拡散モデルを構築した。症状が現れない人から別の人へのウイルス伝染が確認されているため、モデルには無症状患者や症状が現れる前の人に関するデータが組み入れられたという。

 その結果、51.4~53.6%の感染者が、新型コロナウイルス感染症の症状を示さない人からのウイルス伝染であることが判明した。またこのうち47~48%は、症状を発症する前の患者から感染したものとみられるが、3.4~6.6%は、感染後も一切症状が現れない人から感染したものと考えられるという。

■接触の追跡が重要

 研究グループによると、本成果の最大の教訓は、人同士の接触を追跡することを最優先させるべきだという。米国では新型コロナウイルス感染症の患者が世界でもっとも多く確認されているが、PCR検査や感染者の追跡を活用した感染症の封じ込め政策に直接影響を及ぼすだろうと、研究グループは期待を寄せている。

 感染者の追跡にも問題が残る。密集したエリアではウイルスが伝染する経路の総数が膨大になるため、厳格な接触追跡は困難だという。他方密集していないエリアでの接触追跡は感染症の封じ込めに有効だ。PCR検査や感染者の追跡、隔離戦略を強力に推し進めているアイスランドやニュージーランドでは、感染レベルが低いことが確認されている。

 研究グループによると、ウイルスの攻撃率を1%以下にするには、33~42%の無症状患者の隔離が必要だとしている。

 研究の詳細は、Proceedings of the National Academy of Sciencesに6日付で掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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