リスニングとリーディングだけで英語は話せるようになるのか?

2020年7月6日 07:19

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 「聞くだけで英語が喋れるようになる」こんな教材の謳い文句を、誰しも1度は聞いたことがあるだろう。今回はリスニングやリーディングだけで英語のスピーキングができるようになるのか、スピーキングをできるようになるためには何が必要なのかといった内容について紹介したい。

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■聞くだけ読むだけでは話せるようにはならない

 結論からいきなり言ってしまうと、リスニングやリーディングだけをいくら続けても英語を話せるようにはならない。TOEIC L&Rテストで高得点をとっても英語が喋れないという人は沢山いるし、英文を読むのは苦でないが喋るのは苦手といった人も多くいる。筆者自身も学生時代以外で10年以上英語学習を続けてきているが、「聞く+読む」だけでは英語が喋れないという事実をこれまでに山ほど感じてきた。

 なぜ英語を聞くだけ、読むだけで話せるようにならないのか。それは同じ英語というくくりであってもそれらが全く別のスキルだからだ。

■野球に例えると

 「英語を聞くだけ、読むだけで話せるようにならない」、この事象を野球に例えてみるとわかりやすい。英語を聞く、読むというのは、野球に例えるとキャッチボールで球を受け取る動作に該当する。反対に英語を喋るという行為はボールを投げる動作に該当する。つまり、英語を聞いたり読んだりしているだけではボールのキャッチの練習しかしていないことになるのだ。

 ボールをキャッチする技術が向上すれば、どんな球でも捕れるようになるのは間違いないだろう。しかし、ボールが捕れたとしても、そのボールを投げ返すのはどうだろう。ボールを捕るのと投げるのとでは全く違った技術が必要だ。ボールを投げるには腕や肩を適切に回して動かす必要があるし、ボールのリリース方向やそのタイミングも重要だ。

 英語を「喋る」という行為と「聞く、読む」という行為には、まさに野球における捕球と送球位の違いがある。

 野球とは話が変わってしまうが、子供の言語学習の過程をみてもわかることは多い。例えば、子供は日本語のリスニングから入ってスピーキングを身につけていくが、ライティングやリーディングを本格的に身につけるのは小学校に入ってからのはずだ。日本語であっても別個の学習が必要な各スキルであるから、これは英語という言語でも同様なのは間違いない。

■英会話ができるようになるには

 では英会話ができるようになるには、どうしたらよいのか。それは英会話の練習をすることだ。英会話教室に通うのでもよいし、オンライン英会話を使うのもよいだろう。仮にオンライン英会話であれば最近は月数千円のレッスン費用で学べるサービスも多くある。

 これまで英語を勉強してきたけど、いっこうに英語が喋れるようにならないという人はぜひ、今からでもスピーキングの練習に特化したトレーニングを積んで欲しい。リスニングやリーディングの勉強ができる人であれば、間違いなくスピーキングも練習してその力が伸ばせるはずだ。(記事:佐藤辰則・記事一覧を見る

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