新型コロナで業績が「既にマイナス」の企業6割超に スーパーには「プラス」の声も

2020年6月10日 06:51

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 新型コロナウイルス感染症拡大による企業の業績悪化が懸念される中、帝国データバンクは9日、新型コロナウイルス感染症の影響に対する企業の意識調査結果を公表。業績にマイナスの影響が出ている企業は6割を超えていることが分かった。特に家具類の小売業や旅館・ホテル、衣料品の販売といった業種に深刻な影響が出ている。一方で、スーパーマーケットなど食料品関連の業種ではプラスの影響も出始めているという。

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 調査は5月18日から31日まで、全国2万3675社を対象に行い、1万1979社から回答を得た。同社は今年2月から新型コロナウイルスに関する意識調査を行っており、今回が4回目。

 調査結果によると、新型コロナの影響について「既にマイナスの影響がある」と答えた企業は62.8%と初めて6割を超え、過去最高になった。「今後マイナスの影響がある」と答えた企業は23.3%で、2つの回答を合わせて「マイナスの影響がある」と見込む企業は86.1%にのぼった。

 「マイナスの影響がある」と答えた企業を業種別にみると、最も深刻なのは「家具類小売」で3カ月連続の100%。「旅館・ホテル」も2カ月連続で100%の企業がマイナスの影響があるとした。このほか、衣料品販売など「繊維・繊維製品・服飾品小売」が97.1%、「娯楽サービス」が96.8%となった。ホテル・旅館業者からは「早く収束しないと死活問題だ」との悲痛な声が上がっているという。

 一方、「プラスの影響がある」と見込む企業もわずかながら増えており、2月の調査1.7%から1.1ポイント増えて2.8%となった。

 業種別にみると、「プラスの影響がある」と答えた割合が最も多かったのはスーパーマーケットなどの「各種商品小売」で31.3%。2カ月連続で3割を超えた。また、飲食料品小売が20.3%、「飲食料品・飼料製造」が11.6%と、食料品を扱う企業で先行きに明るさを感じている企業が一定数あることが分かる。

 こうした企業からは「家庭での食事回数が増えたことで、インスタント食品やインスタント飲料の受注が増えている」との声が聞こえるという。また、一部には「テレワークの導入や交代勤務の実施によって、業務の効率化が進んだ」と勤務体系の変更がプラスに働いているとの意見もあった。

 今回の調査結果について、帝国データバンクでは「既にマイナスの影響が出ている企業は6割を超えたが、今後マイナスの影響を見込む企業の割合は減った。感染の第2波到来など懸念材料はあるが、先行きへの不安がやや和らいだ様子がうかがえる」としている。

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