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冷戦時代のコロナ偵察衛星によるデータを用いた生物多様性調査
taraiok曰く、
ソビエト連邦は1957年、人類初の人工衛星「スプートニク」を軌道に打ち上げに成功した。米国はその約2年後、独自の偵察衛星「コロナ(Corona)」を打ち上げて対抗、ソビエトのミサイルサイトの場所を突き止める行動に出た。このコロナ衛星が撮影したデータを使って、歴史的記録のない地域の生物多様性の調査を行う試みがあるという(Science、Slashdot)。
その1つは、カザフスタン北部の草原地域のボバクマーモット(Marmota bobak)個体群に対する調査だ。1960年代のソビエトは、ボバクマーモットの数百万ヘクタールを耕作地に変えた。科学者たちは、米国の地質調査データベースで衛星画像を検索、5000を超える歴史的なマーモットの家を識別した。さらに同地域の現代のデジタル画像と比較して、12,000以上のマーモットの巣穴をマッピングした。その結果、調査地域では約8世代のマーモットが同じ巣穴を50年以上にわたって占領していたことが分かった。研究者たちは、60年代以降にマーモットの巣穴の数は14%減少したと推定している。しかし、いくつかの最も古いフィールドに関しては、耕作地への変更によって約60%ほど巣穴の数が減少しているところもあったようだ。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の生態学者で、マーモットの専門家であるDaniel Blumstein氏は、この古い偵察衛星のデータを利用したアプローチは、シロアリの塚、ビーバーダム、放牧道、この場合は巣穴など、宇宙から種の個体群の変化を見る「刺激的な」機会を提供すると述べている。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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