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【特集】連休明け後を期待して買い待機できる「持ちこたえている」銘柄にアプローチ
連休中にこのところ中央銀行の潤沢な資金供給策のマネー効果で「持ちこたえた」銘柄を中心に上値が限定的でも下値も固いと想定して、連休明け後を期待して買い待機できる「持ちこたえている」銘柄にアプローチすることとした。
■サプライズのマイナス価格に下値抵抗した資源株は決算発表が次のヤマ
「持ちこたえている」銘柄の代表株は、今年4月13日付けの当コラムでも取り上げた原油先物(WTI)価格関連株である。国際石油開発帝石<1605>(東1)は、今年3月18日にWT価格が、1バーレル=20ドル割れ目前の18年1カ月ぶりの安値に急落したことを嫌気して上場来安値496.4円へ売られ、その後WTI価格が27ドル台まで戻したことで689.7円まで切り返して約4割高した。しかし、WTI価格は、4月21日に先物の買い手が買った現物を引き取るのを嫌って投げ売りして、カネまでつけて買い手にお引き取りをお願いしたのを引き金に、史上初のマイナス価格となった。それでも安値は、602.1円で踏み止まり前週末は600円台央へ引き戻した。なお原油の産油国も含めた世界的な過剰在庫が観測されている環境下、WTI価格がマネー効果で持ちこたえ、戻りを試すかどうかがポイントととなる。
同じ鉱業株の石油資源開発<1662>(東1)、K&Oエナジーグループ<1663>(東1)、石油元売りの出光興産<5019>(東1)、JXTGホールディングス<5020>(東1)、コスモエネルギーホールディンス<5021>(東1)、石油精製も東亜石油<5008>(東2)、富士石油<5017>(東1)も同様の株価推移を示している。とくに出光興産は、今年4月21日に2020年3月期業績の再下方修正を発表しても株価は持ちこたえており、金融庁などが減損損失の会計基準を柔軟に運用すると伝えられるなか、連休明けに予定されている各社の決算発表で同じ展開となるか、WTI価格の動向とともに次のヤマとしてウオッチしたい。
■タンカー備蓄関連の海運株、巣ごもり消費関連の宅配株には原油安メリット
WTI価格とトレードオフの関係にあるが、「持ちこたえている」と期待したいのが、WTI価格のマイナス価格転落とともに急動意となったタンカー株である。共栄タンカー<9130>(東1)は、ジャブジャブの原油の過剰在庫を収める石油タンクが払底し、タンカーを貯蔵施設に転用すべくタンカーのスポットの用船料が上昇したことを手掛かりにストップ高を交えてわずか3日間で年初来高値1365円まで5割高し、前週末は、WTI価格が16ドル台までリバウンドしたことから、940円まで売られ1060円で引けた。
もちろん共栄タンカーは、長期契約中心でスポット価格上昇の影響は限定的だが、このタンカー備蓄は、あの第1次石油危機後の1978年に日本が始めたタンカーによる洋上の国家石油備蓄や、当時のペルシャ湾の船混み・滞船騒ぎなどの血湧き肉躍るダイナミズムの記憶も新たにしてくれているだけに、今後のWTI価格の動向次第で「持ちこたえ」がないとも限らない。同業他社の飯野海運<9119>(東1)、明治海運<9115>(東1)のほか、原油安メリットを囃して上値を追った丸和運輸機関<9090>(東1)、SGホールディングス<9143>(東1)、遠州トラック<9057>(JQS)などの宅配関連株も、「巣ごもり消費」関連株人気も相乗し、高値水準での「持ちこたえ」以上の好展開を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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