2月の外食市場規模、2カ月ぶりマイナス 外食実施率が過去最低に リクルート調査

2020年4月2日 12:03

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 リクルートライフスタイルが2月の外食市場規模を発表し、外食実施率が調査開始以来の過去最低となったことなどもあり、外食市場規模が2カ月ぶりに前年同月比マイナスとなったことが分かった。

■外食実施率が過去最低の72.6%

 1日、リクルートライフスタイルが2月の外食市場調査を発表した。2020年2月の3圏域(首都圏・関西圏・東海圏)における外食市場規模は前年同月比91億円減の3,061億円となり、2カ月ぶりにマイナスとなった。

 外食実施率は同3.0ポイント減の72.6%となり、2012年の調査開始以来過去最低となった。外食頻度は同0.04回増の3.94回、外食単価は同24円増の2,603円だったものの、これら2つの微増を大きく打ち消した格好だ。

■地域別では東海圏のみ微増

 地域別では、首都圏が前年同月比91億円減の1,846億円、関西圏が同5億円減の825億円、東海圏が同12億円増の390億円となり東海圏のみ微増。外食実施率は首都圏が同3.9ポイント減の72.0%、関西圏が同2.5ポイント減の73.0%、東海圏が同0.7ポイント減の74.1%で3地域ともマイナス。

 一方で外食頻度は首都圏が同0.04回増の4.17回、関西圏が同0.01回増の3.67回、東海圏が同0.09回増の3.59回で、3地域とも微増、外食単価は首都圏が同11円減の2,615円、関西圏が同97円増の2,722円、東海圏が同57円増の2,336円と分かれた。

■高齢女性の外食実施率が低下

 外食実施率は男女ともにほとんどの年齢層でマイナスとなっており、特に女性は50代が前年同月比6.5ポイント減の64.9%で、60代が同5.3ポイント減の68.6%とマイナス幅が大きかった。男性は30代が同3.9ポイント減の79.8%、40代が同4.0ポイント減の74.4%でマイナス幅が大きめ。一方、60代男性のみが同0.7ポイント増の74.3%と外食実施率がプラスだった。

■フレンチ・イタリアンや居酒屋が大幅マイナス

 業態別では16業態中10業態で市場規模がマイナスだった。特にフレンチ・イタリアン料理店が前年同月比24億円減の215億円、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店が同9億円減の73億円、居酒屋が同40億円減の684億円、バー・バル・ワインバー・ビアホール・パブが同9億円減の99億円と落ち込みが大きかった。

 反対に焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店が同12億円増の330億円と好調。レストラン・食堂・ダイニング・洋食店が同3億円増の154億円、ファミリーレストラン・回転すし等が同1億円増の219億円、ラーメン・そば・うどん・パスタ・ピザ等の専業店が同2億円増の140億円、ファストフードが同2億円増の24億円、牛丼・カレー等・一品もの専売業態が37億円で前年並みと堅調だった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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