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「ただほど高いものはない」、とは限らない 「成果報酬型」M&A仲介の存在
インテグループ(インテG)の存在を知ったのは、かれこれ2年半近く前になる。まさに戦後に業を興し、代替わりが行われるという時代の流れの中だった。
【こちらも】M&A仲介企業も差別化の時代
上場企業にも「M&A」を手掛ける企業が増え、「正当に(当社)を評価し企業を存続させるための買い手探しの仲介を手掛ける」ことを前面に打ち出す実績派仲介企業が注目されている最中でもあった。
そうした中インテGに目を惹かれたのは、そのビジネスモデルだった。「中小企業」を主たる対象に「M&Aの仲介」を、「成果報酬型」で行うというのである。
通常、M&Aの仲介では「着手金」「中間金」「成功報酬」の3段階の課金が発生する。が、インテGでは「成立時のみ報酬金が発生する」という。2007年に現社長の藤井一郎氏が設立して、既に10年近くが経過していたことも失念し、存在を知った当初は「商売として成り立つのかね」と思ったものである。
売りを主体にM&A先を望むケースも一様ではない。前記のような「後継者不在/後継企業探し」の他にも「創業者利益の獲得(手にした資金で新たなビジネスを立ち上げる)」「企業の更なる発展のため」「ノンコア事業の売却」等々、多岐にわたる。よほどの体制が整っていなくては、ビジネスとして「勝ち組」にはなれない。
インテGでは、それが商売上の味噌なのだろうが「毎月100社以上からM&Aニーズを聴取・察知している。それが買い手企業の提案のベースになっている」とする。またこんな現実も知った。
★ホープページに「一部」の但し書き付きで、「実績企業」が記載されている。日本交通やリートを基軸に事業展開をしている:いちご、あるいはマツモトキヨシとの間で経営統合が決まったココカラファインなどの名が目に飛び込んでくる。事業の拡大を目的とした「買い手企業」であろう。
★何故、成功報酬だけなのか。藤井社長は言葉を選ばずに言えばこんな風に語っている。「多面的にかつ短時間に、売れる企業がどうかを判断している。それが可能な状況になっている。つまり“うちでは取り扱えない”と判断した企業とは早々にビジネスをストップできる。言い換えれば、売れる企業しか扱わない。ならしてみると、他社の場合は社員1人当たりが1年間に手掛けるM&Aは1件だがうちの場合は3件。効率的な地盤が出来上がっている」。
★成功報酬体系は5段階。M&Aの成約額が5億円以下ならその5%。100億円超なら1%。
諸々の角度からM&Aの時代は今後とも拡充していこう。その意味で「分かりやすい」仲介企業の存在は、不可欠といえよう。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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