【ホンダ・S2000】20周年記念マイナーチェンジ 純マニュアルシフトチェンジの魅力 (1/3)

2020年2月26日 09:05

印刷

純正パーツを装着したホンダ・S2000(画像: 本田技研工業の発表資料より)

純正パーツを装着したホンダ・S2000(画像: 本田技研工業の発表資料より)[写真拡大]

 ホンダ・S2000は、発売から20年が過ぎている。ホンダ・S2000は「ライトウエイトスポーツ」であり、それは当然に「高回転型エンジン」、「クロスレシオ・ミッション」であるということだ。つまり、「運転の楽しみ」を感じるクルマなのだ。現代とは真逆の方向性も備えるホンダ・S2000の特性とはなにか。その要素を見ていこう。

【こちらも】ホンダ「S2000」に新純正パーツ登場 発売20周年記念で

 このほど発売されたのは、「新型車」ではなく「完成車」でもない。ホンダ・S2000のメーカーオプション、ディーラーオプション並みの「部品」が発売になったのである。

 もちろんホンダの純正部品であって、一部のマニアックなユーザーのために中古車に装備することを前提としている。それほど「固定客」がホンダ・S2000には存在するということであろう。また、ホンダはそれほど「マニアック」と言えなくもないのだが、世界の名車と呼ばれる存在では、ユーザーにこうした待遇を用意していくのが「トレンド」なのであろう。

■【1】ホンダ・S2000の高回転型エンジンとは、いかなるものか?

 エンジンの「力」を表すとき、「馬力とトルク」で表示するのが通常だ。スペックには「馬力・トルク/回転数」と「回転数」が表示される。最近のエンジンは、「ターボチャージャーエンジン」に見られるように低回転領域から大きなトルクを出せるようになっており、日常使用では大変使いやすいものだ。

 しかし、ホンダ・S2000のようにエンジンの高出力を求めると、出来るだけ高回転でエンジンを回して、高い馬力を求めることとなる。ターボチャージャーを使うと、「排気量」が大きくなったのと同じ効果が出るため、低回転領域から大きなトルクを発することが出来る。

 自然吸気(NA)エンジンでも、シリンダーのボアを大きく取ってストロークを短くするとエンジン回転数を上げるには有利となる。

 最近のエンジンの多くはその逆で、ストロークを長く取って低回転領域でのトルクを確保している。さらに、「ミラーサイクルエンジン」のように爆発工程のストロークを伸ばしたのと同じ効果を得るようになっており、タペット(吸排気弁)の動作タイミングを調整して熱効率を上げている。それは、燃費効率を上げるためだ。

 だから、ホンダ・S2000のような高回転エンジンは、燃費性能では不利な仕組みと言えるのであろうか?(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 【ホンダ・S2000】20周年記念マイナーチェンジ 純マニュアルシフトチェンジの魅力 (2/3)

関連キーワード

関連記事