「Google for Startups Accelerator」日本で始動 スタートアップ9社が参加

2020年2月20日 08:35

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 グーグル(東京都港区)は17日、AI(人工知能)や機械学習を活用して事業を展開しているスタートアップ企業を対象としたプログラム、Google for Startups Acceleratorを日本国内で開始したことを発表した。

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 参加企業の募集は昨年の11月から12月にかけて実施され、多くの応募企業の中から社会や経済、環境などの課題解決に取り組む9社が選ばれ、3カ月間の集中プログラムに参加する。

 Google for Startups Acceleratorは、現在22カ国で展開されており、日本は23カ国目となる。同プログラムに先立ち、東京・渋谷にGoogle for Startups Campusが昨年開設されている。この施設ではグーグル社員によるメンター制度を導入し、スタートアップ企業の交流や学びの場として活用されるという。

 グーグルは同プログラムを通じて、日本におけるGoogle for Startups Campusの本格始動としたい考えだ。

 日本の起業家数は、2017年で16万人となっており、07年の18万1,000人から減少傾向にある(経済産業省『2019年版 小規模企業白書』より)。国際比較でみても、起業の準備をしている、または起業後3年半未満の起業活動者の割合は3.1%となっており、12.3%の米国と比べ大きな差がある(数値は2017年、『Global Entrepreneurship Monito調査』より)。

 少子高齢化や低成長経済が今後も継続していくと予想される中、AIなどのテクノロジーを駆使して社会的な課題解決に取り組むイノベーティブな企業を育てていくことは、重要だといえる。

 今回のプログラムでは、技術や組織運営といったさまざまな分野にわたるトレーニングのほか、個別のメンターやGoogle社員で構成される15以上のチームによる支援など、多彩なサポートが受けられるという。

 参加するのはAIによる医療画像診断の支援技術を提供するLPIXELや、学習データ作成サービスを手がけるBaobab、組込みデープラーニング導入に向けたサービスを提供するLeapMindなどのスタートアップ企業だ。

 グーグルでは、Google for Startups Acceleratorを通じて、参加企業の成長が日本経済のさらなる活性化につながることを期待するとしている。(記事:Kei_T・記事一覧を見る

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