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12月の百貨店・ショッピングセンター売上、ともに3カ月連続マイナスに
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2019年12月の売上を発表し、どちらも3カ月連続で前年同月比マイナスとなったことが分かった。
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■百貨店売上高は3カ月連続で前年同月比マイナス
22日、日本百貨店協会が2019年12月の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高総額は6,404億821万3,000円で前年同月比(店舗数調整後)5.0%減となり、3カ月連続で前年を下回った。前年と比較して土曜日と祝日が合わせて2日少なかったことに加え、暖冬で冬物商材が苦戦し円高によりインバウンド消費の不調も重なったとのこと。
ただし、10月の前年同月比17.5%減、11月の同6.0%減からするとマイナス幅は小さくなっており、インバウンドは前年並みに戻している他、年末商戦ではクリスマスケーキやおせちなどの季節商品や生鮮などに動きが見られたとある。
■化粧品や貴金属なども不振に
商品別では子供服・洋品(前年同月比:11.2%減、以下同じ)、その他衣料品(11.5%減)、その他雑貨(16.1%減)で大きなマイナスとなり、これまで比較的好調が続いていた化粧品(3.3%減)、美術・宝飾・貴金属(5.1%減)なども前年を下回った。前年比マイナスが比較的小さいのは、家具(2.6%減)、菓子(0.1%減)、惣菜(0.7%減)、サービス(0.4%減)など。一方でその他部門のみが前年比15.6%増となっている.
地区別では10都市、都市部以外の全てで前年同月比マイナスとなっており、特に都市部では京都(前年同月比:7.0%減、以下同じ)、神戸(10.2%減)、都市部以外では中国(8.9%減)、四国(7.8%減)、九州(9.9%減)でマイナス幅が大きかった。
■2019年通年は前年比微減に
2019年の通年における売上高は5兆7,547億1,496万4,000円で前年同月比1.4%減だった。商品別で前年比プラスだったのは雑貨(前年比:2.7%増、以下同じ)とサービス(0.5%増)のみ。衣料品(4.0%減)、家庭用品(2.0%減)、食堂喫茶(2.5%減)、商品券(9.1%)で下げ幅が大き目、身のまわり品(1.4%減)、食料品(1.1%減)、その他(0.7%減)は微減となった。
都市部では、名古屋(0.1%増)と大阪(0.8%増)の2都市が、都市部以外では北海道(3.4%増)のみ前年比プラスだった。マイナス幅の大きい都市や地区は、神戸(3.4%減)、東北(3.0%減)、関東(3.0%減)、中国(4.9%減)、九州(3.9%減)があり、微減に留まったのは札幌(0.2%減)、近畿(0.6%減)。
■ショッピングセンターも3カ月連続で前年同月比マイナス
同日、日本ショッピングセンター協会が2019年12月のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は6,734億8,886万2,000円で前年同月比3.6%減となり、3カ月連続で前年同月比マイナスだった。休日日数が少なかったこと、暖冬で冬物商品の売れ行きが鈍ったのは百貨店と同様。ただし、百貨店のマイナス幅が減少した一方、ショッピングセンターは10月が前年同月比8.3%減、11月が同1.6%減のため、12月はマイナス幅が拡大している。
■全ての都市や地域別で前年比マイナス
都市や地域別でも百貨店と同様に全てマイナスとなった。特に都市では川崎市(前年同月比:8.1%減、以下同じ)が、その他の地域では中部(5.3%減)、四国(6.8%減)でマイナス幅が大きめ。一方、都市では仙台市(1.4%減)、横浜市(1.6%減)、神戸市(1.8%減)、その他の地域では北海道(0.3%減)でマイナス幅が小さ目になっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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