プラスオートメーション、物流向けの自動化ロボットサービス「t-Sort」提供

2019年11月25日 17:12

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t-Sortの導入例。(画像: プラスオートメーションの発表資料より)

t-Sortの導入例。(画像: プラスオートメーションの発表資料より)[写真拡大]

 物流向けの自動化RaaS(Robot as a Servics、ロボットサービス)を提供するプラスオートメーション(東京都港区)は21日、アパレル事業を展開するジュン(東京都港区)とRaaS契約を締結した。中国の浙江立镖机器人有限公司が提供するロボットサービス「t-Sort」を提供し、物流施設の業務効率向上を目指す。商品取扱量が季節に応じて変動しやすいアパレル業界の特徴を踏まえ、状況に応じてロボットを追加できるオプションも付与される。

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 「t-Sort」とは、小型の無人搬送車(AGV)が倉庫内の物品を搬送し、仕分け作業を効率化するRaaSだ。「ソーティングロボットシステム」とも呼ばれている。従来のシステムと比べ小型かつ短時間で導入可能となっており、大量の仕分け作業を少人数で実行可能だ。システム処理能力が増減でき、原状回復コストがかからないなど柔軟性も高い。ジュンでは9月から実証実験が行われ、30%以上の業務効率化が見込まれたことから、12月からの本格導入を決定した。

 プラスオートメーションは、「テクノロジーで次代の物流を共に創る」をコンセプトとして、2016年に設立された。ロボット調達を行う三井物産(東京都千代田区)と、物流施設のノウハウを持つ日本GLP(東京都港区)の合弁会社で、自動化サービスの提供を行う。今後は「t-Sort」に加え、協働型ピッキングソリューション「PA-AMR」を始めとする複数のロボットサービスを扱う予定だ。

 ECサイトの誕生により商品取扱量の激増やオペレーションの複雑化が進行したが、物流倉庫や人手不足は深刻化する一方となっている。政府予測によると、2030年に倉庫業に従事している労働者の35%は、50歳以上となる。AIやロボットによる自動化が、諸問題に対する解答になるかが今後注目される。

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