2WDと4WDどちらを選ぶ? 3分の2が2WDを選ぶわけ 4WDが有利な場面は限定的?

2019年11月18日 07:46

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 「自分の車が2WDなのか?4WDなのか?」分かっていない人は7.2%(雑誌カーセンサー12月号)であると言う。FRかFFも分かっておらず、雪が降るとFFなのにリアタイヤにチェーンを巻く人もいるご時世だ。クルマの駆動方式に無関心な人が1割ほどいても不思議ではない。このデータは、日頃の印象よりもかなり良い結果だと思う。

 一方、4WDが雪道や悪路に強いことは浸透している。しかし、4WDが「安全性が高い」という認識は12%と意外に低い。結果として4WD所有者は18.6%となり、2WD所有者は74.2%となっている。これをどう感じるかは、所有者の生活環境によるところが大きいであろう。

 また、「車両価格が同じであったら2WDと4WDとどちらを選ぶのか?」との問いには、52.6%が4WDと答えた。これはどうしたことか。つまり、「4WDは燃費が悪く、価格が高い」ので「4WDは欲しいが2WDで我慢している」となっているようだ。だが、本当に4WDは必要なのだろうか?

 2WD車と4WD車を乗り比べてみると、どの様な違いがあるのであろうか? ずばり結論を言うと、「ほとんど2WDでよい」となる。つまり、日常の走行状態では4WDとの差が感じられないのだ。確かに、雪道では圧倒的に4WD車が安定して走行できる。次に、FFの2WD車が雪道では安定している。雪道で最低なのはFR、MR、RRなど後輪駆動である。これは明確な差として感じることが出来る。

 では、日常の乾いたアスファルト舗装の市街地走行ではどうなのであろうか? 大半の日常の走行は、このような良い条件である。その中で差を感じるとしたら、ドリフトも多用したかなりハードな走り方ならば、差がはっきりと出ることとなる。レースのように限界近くで駆け抜けるとなると、4WDの威力を感じることとなる。一方で、FF、FR、MRなど後輪駆動では、ドリフトなどを上手に使えるのなら意外にコントローラブルでもある。

 さらに、日常走行の雨が降る高速道路などでは4WDに「安心感」があって、2WDとかなり違うのに気づくことがある。アクセルワークとハンドリングに対する安定性が違うのだ。

 半数以上の人が「実は4WD」が欲しいということに驚くが、その効果を実感できるドライバーも、また少ないのであろう。最近は、モーター駆動の4WDも増えてきている。緊急時のみの駆動に近いセッティングだが、将来EVの4WDでインホイールモーターとなってくると、4輪独立制御などにより安全性と燃費の向上が期待できるので、EV時代はオール4WDの時代となるのかもしれない。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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