改めて「ペットの時代」を痛感させられた (下)

2019年11月7日 13:47

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「ペット&スパホテル伊豆ワン」の館内コミュニティサロン。(画像: リソルホールディングスの発表資料より)

「ペット&スパホテル伊豆ワン」の館内コミュニティサロン。(画像: リソルホールディングスの発表資料より)[写真拡大]

 「上」は、ペット用のサプリメントが登場しその市場規模が右肩上がりと知り記した。「下」はペット(犬)と一緒に泊まれるホテルがあり、人気になっていると知り記すことにした。ペットにとり、是非はともかく「至れり尽くせり」の時代のようである。

【前回は】改めて「ペットの時代」を痛感させられた (上)

 三井不動産傘下でゴルフ場・ホテルの受託運営、再生ビジネスを手掛ける企業にリソルホールディングス(リソルHD、東証1部)がある。リソルHDが今夏7月に、「ペット&スパホテル伊豆ワン」をオープンした。

 「ペット&スパホテル」ブランドの、伊豆高原・那須に次ぐ第3弾である。元々は企業の保養所だった。建物の既存の間取りや設備を極力活かし、改修したという。犬と一緒に泊まれるホテルである。客予備軍を装い、特長をアレコレ聞いた。こんな具合である。

★エントランスには、(犬専用の)温水シャワー付き足洗い場がある。

★犬が自由に運動できる/ドッグランは、元テニスコート。クッション性に優れ消臭や防虫効果もあるウッドチップが敷き詰められている。小型犬用と大型犬用に分けられている。雨の日に館内には、(犬と人との)コミュニティサロンが設けられている。

★客室は和洋の2タイプで全11室。全ての部屋が大型犬の同行が可能。部屋の入り口には、犬を繫いでおけるリードフックがある。また室内版犬小屋/ケージも設けられている。

★また各部屋には、犬の快適性に配慮したアメニティ(犬用食器、トイレシート、消臭剤、粘着ローラー、ウェットティッシュ、ビニール袋等々)が揃えられている。

★レストランは、伊豆近海で取れる新鮮な魚+近場の山の幸のフレンチフルコース。人間様も大喜びだろうが要は犬用の食事。シェフ手作りの安心・安全な無添加メニューが用意されている。

★人間様専用の大浴場は、かけ流し温泉。そして愛犬と一緒に入れる、同じ温泉が引かれた小浴場もある。

 気になる料金だが「ご一緒のワンちゃんは小型犬でしょうか」と聞かれ、一瞬窮した。口から出まかせに「ダックスフンド」と。「小型犬ですね、1泊1500円です」。これ以上「装った」質問は失礼かと思い電話を切った。

 ホームページをのぞいてみると、犬用の食事代は「小型犬800円」「大型犬1000円」とのこと。客室自体の料金は「和室/3人可」で1人当たり1万円から。このタイプで予約状況は、来年1月は1日から21日まで「空室ナシ」。

 リソルHDを知るアナリストに「犬がなにか設備に危害を与えたような場合はどうなるの」と聞いた。「保険で担保されている。まあその分宿泊料に加算されているということでしょう」とした。

 友人にも「ペットを置いて旅行になど出かけられない」とする向きが少なくない。仮に老夫婦だけで旅行にとなっても、動物病院なりペットショップに相応の宿泊費を払わなくてはならない。「ペットの時代」は広範囲で確認できる。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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