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フノリの分類を再検討、未分類種を複数発見 神戸大などの研究
リュウキュウフノリ(Gloiopeltis compressus)。(画像:神戸大学発表資料より)[写真拡大]
フノリは糊の原料や食用にもなる海藻の一種である。世界で5種、日本近海には3種が分布するとされていたのだが、その分類について神戸大学などの国際共同研究グループが再検討を行ったところ、実際には日本近海だけで10種以上が存在することが分かった。
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研究に参加しているのは、神戸大学内海域環境教育研究センターの羽生田岳昭助教、川井 浩史教授、理学研究科生物学専攻の山村健将修士生ら。
フノリは古くから糊として活用されてきた。漆喰の材料にしたり、織物の仕上げの糊付けに使用したりと、その用途はさまざまである。また近年では、ダイエット食品として注目されてもいる。日本近海には、ハナフノリ、フクロフノリ、マフノリの3種が存在するというのが従来の考え方であった。
研究チームは、分子系統学的な解析を用いて、日本に分布するフノリが10種以上存在することを明らかにした。それによると、従来フクロフノリとされてきたものは、4~5種が混在したものであった。
また、フクロフノリは最初に発表された論文において産地が示されず、形態からの区別も難しいため、そのうちどの種が「真のフクロフノリ」であるのかは不明であった。そこで、19世紀に新種として確認されたときのタイプ標本の遺伝子解析を行い、これがアラスカで採取されたもので、日本近海では東北と北海道のみに分布することが明らかになった。
そしてハナフノリは、2種存在することが明らかになった。そのどちらが真のハナフノリであるかだが、やはりこちらも標本を調査したところ、真のハナフノリとは別に主に沖縄に分布する種があることが明らかになり、これはリュウキュウフノリと命名された。
研究の詳細は、Phycologiaに掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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