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北海道議会新庁舎の喫煙室設置問題の行方
複数のメディアが「肩身の狭い」愛煙家にとっては、先行きを是非にも見守りたい記事を配信した。要約すると、こんな内容である。
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★来年1月に完成予定(6月から使用)の北海道議会新設庁舎の議員控室に、最大派閥の自民会派が予定にはなかった「喫煙室」を設置する目的で、無派閥議員53名を対象に賛否を問う無記名アンケートを実施した。現庁舎には3カ所の喫煙場所が設けられている。
★結果は6割の無派閥議員から「賛同」の答えを得たことから、自民会派は道議会の閉会までに「設置」の採決を行う方針を固めた。
★他会派や医師や市民団体からは「時代錯誤も甚だしい」とする批判の声が上がっている。
周知の通り7月1日に「改正健康増進法」の一部が施行された。受動喫煙防止の目的で、学校・病院・行政機関の敷地内が原則「禁煙」となった。
法制定の背景のひとつにはIOC(国際オリンピック委員会)が目指す、「たばこのないオリンピック」実現目標があった。それに呼応する形で法改正がなされ、来年の東京五輪・パラリンピックに向けて一部が施行となった。(2030年の冬季オリンピックの誘致を目指している)北海道(庁)は、施設内での全面禁煙に既に踏み切っている。だが道議会は行政機関でないことから、喫煙室を敷地内に設けることは法律的には可能。
さてどうなるかだが、報道の中で気になったのは★「自民会派は設営に当たっては、日本たばこ産業(JT)の寄贈を検討している」と伝えられた点だった。
JTに報道に対する捉え方・反応を問い合わせコーナーから質してみた。窓口から私のパソコンにこんな内容の答えが届いた。
「弊社では、たばこを吸われる方にとっても、吸われない方にとっても、様々な選択肢が揃っていること、そしてそれらを自由に選べる環境であることがより良い分煙社会であると考えている。また、施設管理者の方々が、たばこを吸われる方、吸われない方双方に配慮し、施設の利用目的や利用実態、利用される方々のニーズに応じて、適切な喫煙場所の設置・制限等を進めることが望ましいと考えている。
そのため、施設管理者の方から分煙に関するご相談をいただいた場合には、分煙に関する情報の説明や、屋内の換気や空調等に関するコンサルティング等を無償で行っている。また、法令や条例に遵守した上で、これまで培ってきたノウハウを生かし、自治体の方々や飲食店等の施設管理者の方々と協働で、喫煙環境整備に積極的に取り組んできた。
北海道議会庁舎の喫煙所の設置についても、道議会の検討の結果、喫煙所を設置することになった際には、適切な分煙環境整備の一環として、協働の申し出をしたところだ」
寄贈の2文字は全く見受けられない。「協働」とある。協働とは「2つ以上の主体が同じ目的に向かい、協力しながら進んでいく」と認識する。また寄贈を三省堂大辞林は「学校や病院など公共性の高いところに品物を贈ること」と記されている。全くの別用語。一度、協働の対象になるたばこが吸える飲食店の施設管理者(オーナー)に、JTとの協働の実態を詳しく聞いてみたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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