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8月の訪日外国人、11カ月ぶりにマイナス 韓国が48%減
日本政府観光局が8月の訪日外国人客数を発表し、韓国からの訪日客が約半分に減ったことなどで、11カ月ぶりにマイナスとなったことが分かった。
【前月は】7月の訪日外国人は299万人 単月として過去最高を更新
■11カ月ぶりに前年同月比マイナス
18日、日本政府観光局が2019年8月の訪日外国人客数を発表した。8月の訪日外国人客数(推計)は前年同月比2.2%減の252万100人となり、台風の上陸や北海道地震があった2018年9月以来、11カ月ぶりにマイナスとなった。
■中国が2カ月連続で100万人超え
国・地域別で最も訪日客数が多かったのは中国の100万600人(前年同月比:16.3%増、以下同じ)。ついで、台湾が42万300人(6.5%増)、韓国が30万8,700人(48.0%減)、香港が19万300人(4.0%減)、アメリカが11万7,800人(14.3%増)、タイが4万9,600人(4.4%増)、ベトナムが4万3,700人(27.7%増)、フィリピンが3万1,500人(27.5%)、フランスが3万900人(9.6%増)、カナダが2万7,600人(10.6%増)、オーストラリアが2万7,000人(13.8%増)など。
■ラグビーワールドカップ効果も
前年同月比で大きく伸びたのは先の中国、フィリピン、ベトナム、カナダ、オーストリアの他、シンガポール(前年同月比:20.6%増、以下同じ)、インド(26.6%増)、ロシア(23.3%増)で、2桁割合の伸びとなっている。
訪日客が大幅に伸びた原因として、新規路線の就航などによる航空座席量の増加とともに、訪日プロモーション、旅行博への出店をあげている。また、オーストラリアではラグビーワールドカップで日本の知名度が上がったこと、カナダでは関係が冷え込む中国やデモによる混乱が続く香港から日本旅行にシフトしたとある。
■韓国からの訪日客が引き続き減少
反対にマイナスとなったのは、先の韓国と香港以外に、マレーシア(前年同月比:1.7%減)、インドネシア(同7.3%減)の4カ国・地域だった。韓国では日韓情勢、海外渡航先の多様化、韓国経済の低迷が要因に。また、香港ではデモ活動にともなう空港の閉鎖と日本以外の旅行先として台湾、タイなどが好評であること、マレーシアでは航空座席量の減少と費用の高止まり、インドネシアでは連休の減少と航空座席量の減少があったとしている。
■8月までの累計は3.9%増
8月までの訪日客の累計は2,214万4,900人で、前年同期比3.9%増だった。国・地域別で最も多いのは中国で、同13.6%増の658万3,600人。
ついで、韓国が473万3,100人(前年同期:9.3%減、以下同じ)、台湾が336万300人(前年並み)、香港が150万5,000人(2.0%減)、アメリカが114万9,800人(12.3%増)、タイが80万6,400人(10.7%増)、オーストラリアが38万8,800人(10.2%増)、フィリピンが36万4,400人(10.7%増)、ベトナムが33万7,700人(28.9%増)、マレーシアが28万700人(0.5%増)、インドネシアが25万7,300人(0.3%減)、シンガポールが25万5,500人(7.6%増)、イギリスが24万800人(9.5%増)、カナダが24万700人(10.4%増)など。
多くの国や地域で前年を上回っているが、韓国、香港、インドネシアでマイナス、台湾が前年並みとなっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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