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電気自動車なのに懐かしい? Honda eから学ぶ「丸型ヘッドライト」の系譜
Honda eからは電気自動車特有の近未来的な存在感だけでなく、クラシックカーが蘇ったような懐かしさも感じられる(画像: Honda Europeの発表資料より)[写真拡大]
9月10日からドイツで開催されているフランクフルトモーターショーに「Honda e」が登場。ホンダ初の量産電気自動車として注目されている。
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しかしよく見てみると、電気自動車という未来的イメージとは裏腹に、そのビジュアルに懐かしさを感じる人もいるのではないか。こぢんまりとしたボディに丸いヘッドライトは、ただ未来を描いているだけでなく、クラシックカーのようなテイストさえ感じさせる。
Honda eのビジュアルは、1967年から72年まで生産されていた「N360」、1972年から79年までの初代シビックなどを連想させる。どちらも当時では当たり前だった丸型ヘッドライトを採用しており、小回りの利きやすさと愛嬌のあるルックスでホンダの人気を支えてきた。
現在の車のヘッドライトは、スポーツカーから軽自動車まで、細長だったり、端が鋭角であったりなどで、いかつさを感じさせるものが多い。むしろそれが現代車の常識とされるほどだ。
ホンダから発売されている現行車のほとんども今では鋭い形のヘッドライトが多い。しかし、軽自動車部門のNシリーズのうち、「N-ONE」や「N-WGN」は、伝統的な丸型ヘッドライトを守っている。
元々街乗りとしての実用性の高さで人気のNシリーズだが、丸型ヘッドライトをベースにしたビジュアルは、オールドファンからは懐かしさ、現代の若者にとってはほかの車には見られない独特のかわいらしさを感じ、Nシリーズの人気を引き立てていると考えられる。
いずれにしても電気自動車でありながら、丸型ヘッドライトの伝統を守るHonda eの活躍には大いに期待させられる。ホンダは近年、「NSX」「シビック」などかつての人気車種を復活させる動きが相次いでおり、こちらもオールドファンの心を刺激しているだろう。
今度は電気自動車を通して、旧車に見られた古典的な趣を伝えようとしているなら、実に面白い戦略と考えられる。技術だけではなく、独特の愛嬌を振りまきながら、Honda eは未来の街を駆けめぐることになるのか。
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