GT-Rがバーゲンセールと感じるBMW・M5コンペティション、特別仕様車登場

2019年8月28日 11:09

印刷

「BMW M5 35 Jahre Edition(フュンフ・ドライシッヒ・ヤーレ)」(画像: ビー・エム・ダブリューの発表資料より)

「BMW M5 35 Jahre Edition(フュンフ・ドライシッヒ・ヤーレ)」(画像: ビー・エム・ダブリューの発表資料より)[写真拡大]

  • 「BMW M5 35 Jahre Edition」
  • 「BMW M5 35 Jahre Edition」

 「BMW M5」の誕生35周年を記念した、特別仕様車「M5 35 Jahre(フュンフ・ドライシッヒ・ヤーレ)エディション」が登場。価格は2160万円(消費税10%込)。最高出力625PSの4.4リッターV8ツインターボエンジンを搭載するフラッグシップモデル「M5コンペティション」をベースに、全世界350台の限定生産としている。日本国内は10台限定、右ハンドル仕様のみとなる。

【こちらも】本格スポーツモデル「BMW M」のフラッグシップ、新型「BMW M8」の受注開始

 BMWは、かつて4輪駆動には消極的だった。スキッドコントロールFRで十分であると言っていたのだ。しかし、600psを超える出力になると2輪駆動ではコントロールできなくなってきたようで、「M xDrive」と称して、電子コントロールされた4WDを備えるようになった。0-100km/h加速3.3秒、最高速は305km/h、オプションのMドライバーズパッケージで250km/hの紳士協定リミッターを解除すればだが、これはかつてのスーパーカーを凌ぐ性能だ。

 しかし、この性能を隠して街中を優雅に流すこともできる。サスペンションもGT-Rニスモなどより大人しくさせることが出来るようだ。DCTをやめ8速ATのようだが、シフトはスムーズで段差を感じさせないという。

 現在のエンジンでは、3000回転ぐらいからうなりを上げて8000回転まで吹き上げながらシフトアップしていく轟音を聴くことは、ないようだ。段付き加速を残すことの方が時代遅れではないのか。今では、マニュアルシフトで自動シフトに勝てる技を持つのはF1パイロットぐらいであろう。それも、スキッドコントロールされたクラッチワークを自動に任せてのことであろう。

 日本の街中で、M5コンペティションの性能は無意味であるのだろうか?先ごろ「あおり運転」をしていたBMW・X5があったが、確かに200km/hぐらいの巡行スピードはほとんどアクセルを踏まなくても可能であるのが、BMW・M5だ。

 日本の高速道路では、法定速度との速度差は100km/hに達する。そうすると、先行車がバックミラーで後方を確認し、ウインカーを出して右車線に出て追い越しをかけようとした直後には、すぐ後方に迫っているほどのスピード差だ。危険極まりないのだが、BMW・M5や日産・GT-Rのような車では、それがフツーに感じてしまうほど他愛なくできてしまう性能なのだ。

 こうした高性能のクルマを運転するには、サーキットライセンスを必要とし、日常走行では決して暴走しないことを誓えるライセンスを設けることも考えるべきだろう。チューニングカーに乗って250km/hで安全運転していた経験のある筆者だからこそ思うのだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事